【読了記録】ラストナイト/薬丸岳(片桐達夫、最後の夜)
どうも、さっさです。
薬丸岳の小説『ラストナイト』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
Twitterで他の人のツイートを見て『虚夢』を読んだのがきっかけで、薬丸岳の小説にハマりました。
以来、薬丸岳の小説を全部読もうと思い、ちまちま読んでいます。
事件後の心情とか人間模様が興味深くて好きですね。
薬丸岳の小説を読むと、正解の無い罪と罰をいつも考えさせられます。
ちなみに読書端末はKindleOasisを使っています。
小説が目的でKindle Unlimitedに加入しています。
あらすじと感想
居酒屋「菊屋」に刑務所を出所したばかりの片桐が現れた。顔面に豹柄の刺青を入れた特異な容貌で犯罪を繰り返す友人に、店主の菊池は忸怩たる思いを持っていた。片桐が初めて逮捕されたのは菊屋で傷害事件を起こしたときだったのだ。それは暴力団員から店と菊池の妻を守るための行動だったが、それ以降、片桐は人が変わったように次々と犯罪に手を染めるようになる。男はなぜ、罪を重ねるのか?圧倒的な結末、入魂のミステリ。
「BOOK」データベースより
245ページと、文庫本の中では少ないページ数に意外さを感じました。2日もあればサクッと読める量です。
でも、読み始めると深くて濃い。
片桐はなぜ犯罪を繰り返してしまうのか。
しかも、あまり人を傷つけていません。誘拐した子に「ごめんな」と謝ってもいます。
一体どういうことなのか。
こんな謎の解決がメインストーリーで、居酒屋の主人や片桐の娘など、5人の視点で描かれる短編集になっています。
いやあ、結末にたどり着くと、なんとも言えない複雑な気持ちになりました。
犯罪者にも何か事情があるというのは、小説ではよくあること。
でも片桐ほどぶっ飛んだ人は、なかなかいません。
片桐の執念による行動には、きっと賛否あるでしょう。
薬丸岳の小説では、こんな答えの出ない問いがいくつもあります。
別に答えは出なくてもいいんです。
考えることが大事。
そういうものと思います。
まとめ
いかがでしたか?
今回は薬丸岳の小説『ラストナイト』の読了記録でした。
薄いからサクッと読んで、また次の本を読もうと思っていました。
確かに読み終えるのは早かったです。
でも、片桐の言動の謎が明らかになるにつれ、霧が晴れるようなところもあれば、霧がさらに濃くなるような感覚もあり、濃厚な時間を過ごせたと思います。
ミステリー好きには一読の価値がありますよ。
気になったらぜひ。
それでは、また。