【読了記録】刑事のまなざし/薬丸岳(夏目信人シリーズ始動)
どうも、さっさです。
薬丸岳の小説『刑事のまなざし』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
Twitterで他の人の読了ツイートを見たことがきっかけです。
見ていると面白そうで、読んでみたところ、僕も薬丸岳を好きになりました。
薬丸岳の小説は、罪とは?罰とは?といった問いかけが重たくて心地良い。そんな感じです。
この小説は薬丸岳の小説を何冊か一気買いをした時の1冊です。
あらすじと感想
『オムライス』…内縁の夫が焼け死んだ台所の流しの「オムライスの皿」、『黒い履歴』…クレーンゲームのぬいぐるみ「ももちゃん」、『ハートレス』…ホームレスに夏目が振舞った手料理「ひっつみ」、『傷痕』…自傷行為を重ねる女子高生が遭っていた「痴漢被害」、『プライド』…ボクシングジムでの「スパーリング」真剣勝負、『休日』…尾行した中学生がコンビニ前でかけた「公衆電話」、『刑事のまなざし』…夏目の愛娘を十年前に襲った「通り魔事件」、過去と闘う男だから見抜ける真実がある。薬丸岳だからこそ書けるミステリーがある。
「BOOK」データベースより
いやあ、これはいいシリーズを見つけました。面白い。
刑事である夏目信人が、いろんな事件を解決していく連作短編集。
それぞれのあらすじは上記の通りで、あらためて書かなくても内容が思い出せます。
「黒い履歴」から始まりますが、連載のスタートは「オムライス」だったそうです。
事件を重ねるごとに、夏目がボクシング経験者だったり、娘が10年前に通り魔に襲われて以来植物状態になっていることなど、夏目のことが少しずつ明らかになっていきます。
どの事件も印象的でしたが、一番グッときたのは「休日」。
終盤で父子家庭の息子が父親に、もっと自分のことを見てくれ!ということを叫びます。
考えさせられるものがあります。
僕の娘はまだ小4で、息子は1歳。
今はまだなついてくれていますが、中学生にもなると、この家庭のようにこちらは構っているつもりでも、実は向こうの心は離れている、なんてことがあるかもしれません。
そう思いながら読んでいると、涙が出てきました。自分の子供は何よりも大事です。今後も変わらずしっかり愛そうと思います。
事件が着実に解決に向かうところは、東野圭吾の「ガリレオ」シリーズに近い好印象。
短い話が続きますが、それぞれのキャラクターがしっかりしていて、決して軽くない。
やっぱりミステリーは、エンタメに近いものより、心の奥底に迫るものの方が面白い。
それが再確認できました。
このシリーズは全部読もう。
まとめ
いかがでしたk?
今回は薬丸岳の小説『刑事のまなざし』の読了記録でした。
やっぱり薬丸岳のミステリーは重厚で面白い。
普段の読書はミステリーが多め。
たまにSFや直木賞を読みます。でも、なんかしっくり来ないことが多いんですよね。読んでいて面白くない。誰も何もしていない。まるで「サザエさん」を見ているような。そんな感覚になってしまいます。
そしてミステリーといっても、「名探偵コナン」とか「金田一少年の事件簿」といった、軽めでテンポの良いものを、もう10代の頃と同じテンションでは見られません。
若い頃と同じノリで楽しめなくなるのは、寂しいものがあります。
でも、人間の一生とはそういうものかもしれません。
進化か退化か。
こういう感覚でいると、楽しくなくなってしまいます。
ただの変化。
そう思うようにすると、気が楽になりますね。
これからもいろんな小説にトライしつつ、自分の萌えポイントを探します。
この記録が何か参考になれば嬉しいです。
それでは、また。