【読了記録】その鏡は嘘をつく/薬丸岳(夏目シリーズ第2弾)
どうも、さっさです。
薬丸岳の小説『その鏡は嘘をつく』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
Twitterで他の人の読了ツイートを見たのがきっかけで、薬丸岳の小説にすっかりハマっています。
罪とは?罰とは?という重たくて心地よい問いかけが特徴です。
今作では、さらに少年犯罪や医療のあり方を問う内容になっています。
小説は紙の本よりもKindle派です。
読書端末はKindle Oasisを使っています。
あらすじと感想
鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、検事・志藤は他殺と疑う。その頃、東池袋署の刑事・夏目は同日現場近くで起こった不可解な集団暴行事件を調べていた。事件の鍵を握るのは未来を捨てた青年と予備校女性講師。人間の心の奥底に光を当てる、著者ならではの極上ミステリー。
「BOOK」データベースより
検事・志藤と、東池袋署の夏目が、それぞれ担当する事件を追いかけます。
志藤は悪を徹底的に追い詰める性格の一方、夏目は温厚な感じ。
「太陽にほえろ」とか「あぶない刑事」といったタフガイの刑事たちとは一味違った印象です。
冒頭では、予備校生の浅川幹夫が複数の男に暴行されるシーンが描かれます。
本編は志藤がエリート医師・須賀邦治の告別式に参加するところから。
志藤は斎場で、須賀の両親から「帰ってくれ」と邪魔者扱いされてしまいます。
それもそのはず、志藤は須賀を痴漢行為の容疑で起訴。須賀はやっていないと主張。
公判の維持が難しく、結局嫌疑不十分で釈放。その8日後に須賀は自殺したのです。
須賀を自殺に追いやったのは志藤であると、須賀の両親は思っていたのです。
ところが、実は他殺ではないか、と志藤は思い、独自に捜査を進め始めます。
須賀の遺体発見場所が不自然で、さらに痴漢の被害者女性にも不自然な点が見られ・・・。
と、須賀の事件を再捜査しているうちに、夏目が捜査している幹夫の暴行事件と繋がってきます。
少年犯罪はもう薬丸岳の得意技。今回は幹夫関連で、こちらも頭の中をかき回されます。
幹夫は暴行された後、しばらく身を隠します。いとこの沙紀が気にして追いかけますが、なかなか会うことができません。
幹夫に一体どういう事情があるのか。
それを突き詰めていくうちに、今作では外科医のスキャンダルをきっかけに医療のあり方を問うシーンも登場。
ただのミステリーでは終わらない印象があります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は薬丸岳の小説『その鏡は嘘をつく』の読了記録でした。
夏目シリーズは長編もしっかりしていて、ちゃんと読めますね。
しかも、登場人物がそれぞれしっかり生きている感じがします。
たまに軽めのミステリーも読むのですが、明らかに小説の駒として用意されたようなキャラクターを見かける事があって、がっかりするんですよね。
夏目シリーズはあと2冊ありますね。
楽しみに読みたいと思います。
それでは、また。