【読了記録】波濤の城/五十嵐貴久(沈没する豪華客船から脱出せよ!)
どうも、さっさです。
五十嵐貴久の小説『波濤の城』を読みました。
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読んだきっかけ
前作『炎の塔』を読んで、続きがあると知ったからです。
前作のレビューはこちらから↓
今回は海でのパニックもの。映画「タイタニック」が蘇ってきます。ジャック!ローズ!
また、著者の五十嵐さんはTwitterとInstagramをやっていて、読んだことを投稿すると、どちらもいいねしてくれました。やった!
あらすじ
“神戸発釜山行き、豪華客船レインボー号で行く魅惑のショートクルーズ”―五日間の休暇がとれた銀座第一消防署の消防士・神谷夏美と柳雅代は、贅沢な船旅を張り込んだ。全長三百メートル、十一階建ての威容に圧倒されるも、非常設備の不備や通路の狭さなどに不安を覚える。一方、船長の山野辺は、経営難の会社から、種子島にカジノを誘致する計画の第一人者・民自党の石倉代議士を接待し、新航路を獲得するよう厳命されていた。山野辺は、支援者のために洋上で花火を打ち上げたいという石倉の希望に添うべく種子島沖へ航路を変更。だが、数時間後、異音と共に排水が逆流し船が傾斜。その上、南洋にあった巨大台風が大きく進路を変え、後方に迫り始めていた…。21世紀の『ポセイドン・アドベンチャー』、ここに誕生!
「BOOK」データベースより
今回は夏美と雅代が、休暇で豪華客船に乗り込みます。
船長の山野辺が大事にしなければならないのは、国会議員の石倉。彼の機嫌を損ねてはいけないのです。
船は神戸を出たら、種子島を経由して韓国の釜山に到着予定。途中で種子島を通ります。
種子島は石倉にとっては地元、かつカジノを建設予定のところで住民たちも待っています。
ところが、船には巨大台風が近づいているのした…
感想
助かってよかった!
まあ、この手の話はハッピーエンドになるに決まっています。でも、途中で何度もピンチになって、ハラハラ、ドキドキさせられますよね。
映画「ポセイドンアドベンチャー」を見ていれば、オマージュか、という感じでしょうが、僕は見ていないので、この作品が正規版になりました。
この作品の魅力は何といっても、「非常事態における人間の醜さ」
非常時の救命ボートが定員いっぱいまで乗らなかったり、うまく作動しなかったりします。
そんな時、自分が助かるためには、平気で人を蹴落とす。
映画「タイタニック」でもそういう描写がありましたが、やはり印象的でした。自分はそうなりたくない、と思いながらも、実際にそういう場面になったら分かりませんね。