【読了記録】ガラスの城/松本清張(女子社員が殺人事件を追う)
どうも、さっさです。
松本清張の小説『ガラスの城』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
読んだきっかけ
ドラマ化されると知ったものですから。
2024年1月4日21時から。テレビ朝日開局65周年記念のスペシャルということです。1月3日が『顔』というのはテレ朝のサイトを見て知りました。これも読まなきゃ。
元々東野圭吾の小説が好きで、東野作品は全部読んだんですけども、東野圭吾は松本清張にインスパイアされているところがあるんですよね。
ですので、機会があれば松本清張の小説も読むようにしています。
でも冊数が多いのでどれを読もうか、いつも迷うんですよ。
今回みたいにドラマ化といったきっかけはありがたいですね。
2023年11月にはこの小説が新装版で発売されます。
表紙がかなりオシャレです。往年のファンで既に持っている人でも、買い直す人はいるんじゃないかな。
あらすじと感想
エリートコースの販売課長が社員旅行の晩に行方不明となり、やがて惨死体で発見された。課長殺害で微妙に動揺する社内の空気の中で、執拗に死の謎を追う女子社員……。ガラスの城のような、都心の高層ビルに勤める一流サラリーマンの世界にうずまく、さまざまな欲望と犯罪の構図を鮮烈に描く傑作推理長編。
Amazon商品ページより
この小説が特徴的なのは、女子社員2人による手記で物語が進んでいくということ。
第一部が三上田鶴子の手記、第二部が的場郁子のノートになっていて、それぞれの視点で物語が進みます。
ドラマでは三上田鶴子は木村佳乃が、的場郁子は波瑠が演じます。
的場郁子は40歳近い入社20年のベテラン、かつあまり美人ではない設定なので、波留みたいな美人が演じるのは違和感がありますね。
まあ、でも朝ドラ「あさが来た」の脚本家との再タッグということですから、きっと面白くなるはずです。
三上田鶴子にとっては虚しい宴会。旅館の外を歩いていると、のちに惨殺死体となって発見される杉岡課長と、ある女を発見します。
女は同じ旅館の浴衣に見えましたが、誰なのかは分かりませんでした。
これをはじめ、いくつかの謎が分かろうかというところで、第二部へ。
今度は的場郁子の視点での進行。
三上田鶴子の時とは違った視点な訳ですが、「えっ、そうだったの?!」という驚きの展開が待っています。
読後感は東野圭吾の『悪意』に似ています。
『悪意』も手記の形式で進んでいく中で、驚きの真相にたどり着きます。
手記による視点の違い。
これが『ガラスの城』の面白さと思います。
まんまと騙されますからね。
『ガラスの城』では東京にある会社を舞台に、いろんな社員が登場します。
そこには現実でもよくあるお金・権力・愛憎の話が巧みに含まれています。
自分だったら誰の立ち位置がいいかとか、もし自分だったら誰に近いかなんて考えながら読むのも面白いと思います。
僕はずっと塾講師をやっていますけども、女子社員との関わりってほとんどないんですよね。
僕が以前いたところがブラックなだけかもしれませんが、とにかく女子社員が少なかったんです。
今いるところは基本1人回しなもんですから、社員間のやり取り自体がそもそもほとんどありません。
そういう点で、一般的な会社での人間模様はちょっと羨ましいところがあります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は松本清張の小説『ガラスの城』の読了記録でした。
ドラマ化が楽しみです。
松本清張の小説の時代って、まだスマホがなかったり、鉄道が汽車しかなくて移動時間がやたら長かったりというところがあります。
そういうところがドラマでどんな風にアレンジされるのかが見どころと思います。
忘れないように録画しなきゃ。
それでは、また。