松本清張

【読了記録】聞かなかった場所/松本清張(英子、なぜそこに)

さっさ

どうも、さっさです。
松本清張の小説『聞かなかった場所』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。

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読んだきっかけ

テレビでドラマの再放送を見てからの、小説も読んでみようと思いました。最近はBSのちょい古いドラマが面白いですね。

名取裕子大杉漣が中心となっているものでした。

調べたら本作は3回ドラマ化されています。

僕が見たのは3回目のもので2011年版。

Wikiでキャストを見ていると、2回目まではほぼ小説通りと思われます。

3回目は主要人物の性別が入れ替わっています。

ですから僕にとっては、ドラマとはまた違った楽しみ方を小説でする、という感じでした。

あらすじと感想

農林省の係長・浅井が妻の死を知らされたのは、出張先の神戸であった。外出先での心臓麻痺による急死とのことだったが、その場所は、妻から一度も聞いたことのない町だった。一官吏の悲劇を描くサスペンス長編。

Amazon商品ページより

妻の英子は外出先で心臓麻痺で急死。

道端で倒れていたところを、目の前の髙橋化粧品店の女主人が運び込み、近所の医者を呼びましたが亡くなってしまいました。

でも、その場所は夫・浅井恒雄にとっては謎の場所。

英子が普段行く場所ではなかったのです。

なぜその場所に英子が行ったのか?

浅井の捜査が始まります。

薬局付近には数軒の旅館が。そのあたりは訳ありカップルが情事に使うことがあるのだとか。

まさか英子に不倫相手が?

確かに夫婦生活は冷めたもの。

英子には着飾る様子もなく、俳句が趣味で淡々と生活しているように浅井には見えていました。

でも、実は英子には秘めている性欲があったのではないか?

浅井の疑心暗鬼は止まりません。

この辺りは面白いですね。読みながら自分の夫婦生活も振り返っちゃいます。妻が不倫してたらどうしよう(涙)。もちろん僕はしてませんよ。

さて、手がかりが得られないまま時が経ちます。

浅井が久しぶりに髙橋化粧品店を訪れてみると、なんとそこは「ホテル・千代」となっていました。隣の屋敷の敷地も含めた旅館になっていたのです。

あんな小さな店がどこにそんなお金をため込んでいたのか?

農林省の係長という立場を使って「ホテル・千代」のことを調べると、役員の名前に隣の屋敷の久保孝之助の名前が。

女主人・髙橋千代子は地味ながらも独特な魅力がありました。彼女にも謎の男関係があるのかも。

そういえば英子が倒れたのは、久保の屋敷の前でした。

浅井には英子と久保と髙橋千代子が何か関係しているとしか思えませんでした。

とまあ、何がどうなっているのか、気になりすぎる展開。

不倫・お金・権力と欲望が渦巻く人間関係から目が離せませんでした。

あらすじにある「一官吏の悲劇」というのは、終盤になって急に訪れます。

それまでのソワソワした感じにはこっちもハラハラ。

やっぱり悪いことはするもんじゃない、と改めて思わされます。

まとめ

いかがでしたか?

今回は松本清張の小説『聞かなかった場所』の読了記録でした。

いやあ、松本清張は良い。

最近本屋大賞の候補作が発表されました。チェックしましたけど、どれも興味が湧きませんでした。

アニメとかヒット曲なんかと一緒ですね。

最新のやつはもういい。

懐かしのアレが永遠に良い。

小説もそんな感じになってきました。

おそらく僕には昭和から平成前半あたりの小説がストライクゾーンと思います。

似たような人がいたら落ち込む必要はありませんよ。

最近の何かが別に面白くないというのは、年を重ねれば誰もが経験することです。

だったら懐かしのあの頃の面白かったものを探せばいいじゃないですか。

あの頃には通らなかったけど、実は面白いじゃないか。というものがきっとあります。

それでは、また。

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ABOUT ME
さっさ
さっさ
塾講師。読書家。
1982年生まれ。愛知県一宮市の塾講師。読書量は年間100冊以上。勉強のやり方、自己啓発や心理学、ビジネスや哲学関連は読み尽くし、現在は小説が中心。読了記録を書き残しています。参考になればうれしいです。
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