【読了記録】プラチナデータ/東野圭吾(NF13を追うぞ)
どうも、さっさです。
東野圭吾の小説『プラチナデータ』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
実は再読です。
最初に読んだのは、確か映画「プラチナデータ」を見て(妻が二宮和也のファンでして)からの、原作を追いかける感じでした。
このブログを開設する前に読んでしまっていたので、今回改めて読んでみて、感想を書こうと思いました。
東野作品って、数冊しか電子書籍化されていないのですが、この小説はされています。
スマホでこの小説が読めるのはすごい。
あらすじと感想
犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、検挙率が飛躍的に上がるなか、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。警察の捜査は難航を極め、警察庁特殊解析研究所の神楽龍平が操るDNA捜査システムの検索結果は「NOT FOUND」。犯人はこの世に存在しないのか?時を同じくして、システムの開発者までが殺害される。現場に残された毛髪から解析された結果は…「RYUHEI KAGURA 適合率99.99%」。犯人は、神楽自身であることを示していた―。確信は疑念に、追う者は追われる者に。すべての謎は、DNAが解決する。数々の名作を生み出してきた著者が、究極の謎「人間の心」に迫る。
「BOOK」データベースより
警察が全国民のDNAを把握して、犯罪捜査が行われている日本のお話。
指紋や髪の毛などがあれば、すぐに犯人が分かってしまうシステムが開発されたのです。
現場の刑事たちも戸惑うながらの犯人逮捕。こんなに簡単に逮捕できてしまっていいのか?また、法案が通ったとはいえ国民のDNAを警察が把握するってどうなのか。
その後、ある事件でDNA捜査システムが弾き出した結果は「NOT FOUND」。容疑者が分からないということでした。
完璧なシステムのはずなのに、なぜ犯人が分からないのか?
読み進めると、ただのミステリーでは終わらないものがありました。
初めてこれを読んだ時は確か30代前半。今は41歳です。
当時は、捜査システムのすごさに圧倒されるばかりという感想でした。
でも、AIの活用が進みつつある現在。
AIがどれだけ進歩しようが、結局使う人間次第だよな、っていうのが今の素直な感想です。
物が豊かになることが人間の幸せに繋がるとは限らない。
何かで読みました。真実だと思います。
いくら便利になろうとも、いくら高級品を手に入れようとも、幸せになれるとは限らないのです。
『プラチナデータ』では、AIに頼りすぎることへの警鐘が感じられます。
また、AIの進化で人間がいらなくなってしまうのではないか、という場面が描かれます。神楽の父親のくだり。
この辺りも読んでいて印象的。胸が傷むというか、人間ってなんで生きているんだろう?と哲学的な思考が生まれます。
もちろん、メインのストーリーも面白い。
蓼科兄妹を殺したのは誰か?
神楽の別人格であるリュウとは何者なのか?
NF13とは誰なのか?
システムに犯人とされてしまった神楽は無事に逃げ切れるのか?
気になることがいくつもあって、読むのをやめられません。
まとめ
いかがでしたか?
今回は東野圭吾の小説『プラチナデータ』の読了記録でした。
東野圭吾の小説だと、書くことがスラスラ浮かんでくるの、なんでだろう?
実際、他の作家の小説だと難しいことが多々あります。浮かんだことをそのまま書けばいいのですが、浮かばないことがあるんです。
でも東野圭吾だと、読後にアレコレ勝手に浮かんでくるような感じ。
何回泣いたか分かりませんし。
著書はエッセーも絵本も含めて全部読みましたが、全て忘れてもう1度読みたい。
それくらいの推し作家。
それでは、また。