東野圭吾

【読了記録】魔力の胎動/東野圭吾(魔女、再び。)

さっさ

どうも、さっさです。
東野圭吾の小説『魔力の胎動』を読みました。
ネタバレ無しの読了記録です。

単行本発行 2018年3月。
文庫本発行 2021年3月25日。
読了日 2022年5月4日。

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この作品はAmazonの紹介が完璧。あらすじや人物関係がよくまとまっていて、事前情報を知りたい人には、正直これで十分です。

ラプラスシリーズの2作目ですね。1作目は『ラプラスの魔女』。櫻井翔、福士蒼汰、広瀬すず出演で映画にもなっています。

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読んだきっかけ

東野圭吾作品を全部読む計画を進めています。これで100冊中97冊読みました。あと少しです。

「1冊目は何でしたか?」

→うーん、覚えていません汗

「読んでどうするんですか?」

→うーん、どうもしません汗 ただ読みたいだけなんです。

「オススメは何ですか?」

→うーん、どれも面白いから、タイトルと表紙を見てピンときたもので。

でも、せっかく読んだので、読んだ人ならではのことを伝えたいですね。例えばこのブログで「東野作品さっさ的ベスト10」とか「涙を持っていかれた東野作品特集」(実際何冊かに泣かされています)なんてやってもいいかもしれませんね。考えておきます。

あらすじと感想

成績不振に苦しむスポーツ選手、
息子が植物状態になった水難事故から立ち直れない父親、
同性愛者への偏見に悩むミュージシャン。
彼等の悩みを知る鍼灸師・工藤ナユタの前に、
物理現象を予測する力を持つ不思議な娘・円華が現れる。
挫けかけた人々は彼女の力と助言によって光を取り戻せるか?
円華の献身に秘められた本当の目的と、切実な祈りとは。
規格外の衝撃ミステリ『ラプラスの魔女』とつながる、あたたかな希望と共感の物語。

「BOOK」データベースより

前作で衝撃の登場をした、羽原円華うはらまどか

円華はあることがきっかけで、物理現象の予測ができるようになりました。サイコロが手から離れた瞬間に出る目が分かるとか、飲み物をこぼした瞬間にどこまでその液体が広がるかとか。

予言しているのではなく、並の人よりもかなり先まで現象の予測ができる、ということです。

この作品では、この力を使っていろんな人を助けます。

引退間際のスキージャンパー、不審に悩む野球選手、息子を水難事故で植物状態にしてしまった父親など。

どれも心を打つものがあります。

印象的なのは「第1章 あの風に向かって翔べ」。

円華は引退間際のスキージャンパーの様子を見て、ならではのアドバイスをします。膝の状態が良くないとか、飛び出しの角度のこととか、風がいつ吹くかやむか。ジャンパーとしては絶対に有利になることを円華はジャンプの素人ながら、的確に伝えます。

高校時代、ハンドボールをやっていた僕。全校を目指す強豪校で、速くて強くてうまい他の選手たちの中で毎日揉まれていました。練習は肉体的にも精神的にもキツくて、何度やめようと思ったか分かりません。

こんな時に、的確なアドバイスをしてくれる人がいたら、さぞ心強かったと思います。

体の作りから考える理想の動き、理想のシュートフォームとか、メンタルの整え方とか、いわゆるメンターの存在は大事。当時、そんな人はいませんでした。強豪校ではとにかく「根性」と「忍耐」が優先されがち。やるのはとにかく筋トレとしんどい中でのシュート練習ばかり。

円華のような存在がそばにいる状態で、もう1回やり直せないかな。

「第3章 その流れの行方は」もなかなか良い。

遊びに行った先で、水難事故で息子を植物状態にしてしまった父親。自分がしっかり見ていなかったから、と自らを責め続け、仕事もうまくいかなくなってしまいます。

そんな時、円華はその事故現場に足を運んで、能力を発揮。事故の真相に迫ります。

僕は40歳で小4の娘がいます。

娘は運動が好きで、遊具やアスレチックのあるところに連れて行くと、いつもくたくたになるまで遊びます。帰りの車の中で昼寝する娘の顔を見て、こちらも満足感に包まれます。

でも、遊びの途中ではいつもハラハラしています。ジャングルジムやうんていから落ちないか、走って他の子とぶつかったりしないか。何かあってはいけない、と結構神経を使ってそばにいます。

何かあってからの後悔は、悔やんでも悔やみきれないだろうな、と、この話の父親を見て思いました。

著者の東野圭吾さんは、こちらを先に読んでもらってもいいかもしれない、と言っています。『ラスラスの魔女』の伏線になっているので、未読の人は『魔力の胎動』から読んでもいいかもしれませんね。

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ABOUT ME
さっさ
さっさ
塾講師。読書家。
1982年生まれ。愛知県一宮市の塾講師。読書量は年間100冊以上。勉強のやり方、自己啓発や心理学、ビジネスや哲学関連は読み尽くし、現在は小説が中心。読了記録を書き残しています。参考になればうれしいです。
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