【読了記録】硝子の塔の殺人/知念実希人(これは、うーん…)
どうも、さっさです。
今回は知念実希人の小説「硝子の塔の殺人」読了記録。
今回は珍しくイマイチだというレビューをします。
時間とお金を返してほしいレベル。
読んだきっかけ
本屋大賞候補の作品を読んでいます。
これで10冊中5冊読み終えました。
あらすじ
雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
Amazon商品紹介ページより
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、料理人など、一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
この館で次々と惨劇が起こる。
館の主人が毒殺され、ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。
散りばめられた伏線、読者への挑戦状、圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。
著者初の本格ミステリ長編、大本命!
なんか大げさに書いてありますけど、いわゆる「クローズドサークル」ものです。
周りは雪。殺人事件が起きて警察を呼ぼうとしますが、電話は通じないし、車のタイヤはパンクしてるし、雪崩が起きてて歩いても行けません。
完全に閉じ込められた中で話が進みます。
感想
・登場人物が生きていない。全員小説上のキャラというだけ。
自称名探偵の女・碧月夜。ミステリーマニアで、歴代のミステリー小説をいくつも例に挙げながら、殺人事件のトリックを暴こうとします。
この女が面白くないし、色気もない。話し方もなじめない。
もし映像化があれば、スタッフが一番悩むのがこの女のキャスティングだと思います。インテリでもないし、天然でもない、派手でもないし地味でもない。美人なのかそうでないのかも分からない。ただのミステリーマニア。ピッタリな女優が全く浮かびません。
他の人物は、書かれている職業通りの人というだけ。価値観も背景も全く分からない。
・どんでん返しすぎ。
序盤はまだマシでした。殺人をしてしまった男がビクビクしている中で、次の殺人事件が発生。
「えっ、誰がやったの?なんで?てか俺が殺したことを、そいつにうまくなすりつけたい」
でも、結局2人目の事件の犯人がわかっても「ふぅん」という感じでした。だって、キャラに深みがないから。
それ以降も13年前の事件やら暗号やら出てきますが、正直どうでもいいです。
「読者への挑戦状」もどうでもいい。
早く進めてください、という感じ。
東野圭吾の作品では、読む手を止めてあれこれ考えるのが楽しいのですが、この作品はダメです。
全部どうでもいい。
まとめ
いかがでしたか?
今回は珍しく酷評しました。
この手の作品はいくつか読みましたが、個人的には「かまいたちの夜」がずっとベスト。これを超える作品はないです。
10代から20代、またはこの手のミステリーを読み慣れていない人なら、面白いのかもしれません。
でも、今の僕には「ふぅん」で終わりました。
東野圭吾作品みたいに、「人」がもう少し深い方が好みです。
では、次の本に行きます。