サピエンス全史(下)/ユヴァル・ノア・ハラリ(歴史を述べながら未来のことも少し。)
どうも、さっさです。
今回はユヴァル・ノア・ハラリの著書「サピエンス全史(下)」の読了記録。
上より下の方が面白いです。
この本から学べること
・近代科学がもたらした驚くべき発展。
過去500年間に、人間の力は前例のない驚くべき発展を見せた。1500年には、全世界にホモ・サピエンスはおよそ5億人いた。今日、その数は70億に達する。1500年に人類によって生み出された財とサービスの総価値は、今日のお金に換算して、2500億ドルと推定される。今日、人類が1年間に生み出す価値は、60兆ドルに近い。1500年には人類は1日あたりおよそ13兆カロリーのエネルギーを消費していた。今日、私たちは1日当たりおよそ1500兆カロリーを消費している(私たちの人口は14倍、生産量は240倍、エネルギー消費量は115倍に増えたのだ)。
本文より
コロンブスやマゼランが海を渡って、資本主義と産業革命によって科学と産業と軍事のテクノロジーが結びついて、人類は大きな発展を遂げました。
資本主義以前の中世では、気前の良さと派手な消費を好みました。晩餐会や大邸宅、戦争や慈善事業、壮大な大聖堂にお金を使ったのです。
田畑の生産高を増やしたり、より上質な小麦を開発したり、新たな市場を探したりすることに投資するものはほとんどいませんでした。
近代になると、桁外れの浪費への関心は低くなっていったのです。
・もう戦争は起きないかもしれない。
国内の内戦のニュースを見ることはありますが、ある国が違う国に戦争を仕掛けるということは、もうありません。
原子爆弾や水素爆弾を発明してしまったので、犠牲が大きくなってしまうことが原因であり、また戦争によって得られるものが少なくなったともいえます。
かつては他国の領土や食料、財を奪うのが目的でしたが、今どこかの国がアメリカのシリコンバレーに軍隊を送ったところで、徒労に終わる可能性が高いです。
目的である、例えばグーグルが抱える情報といったものは、インターネットの中にあるか、社員の頭の中にあるからです。
・文明は人類を幸福にしたのか?そもそも幸福とは?
現代の状況を幸福だとするには、戦争や飢饉がもうほぼ起こらないだろうと仮定して、という条件がいります。
さらに、一時の財が手に入ったところで、幸せは長続きしないといいます。
そもそも幸福とはセロトニンやオキシトシン、ドーパミンといった脳内物質が原因で感じるもの。
期待以上の状況になれば幸福を感じることができますが、それは一時的なものに過ぎません。
幸せを極めるのは結局自分次第です。
いつも楽しそうにしていれば、どんな状況でも幸福なのです。
この点は精神科医の樺沢紫苑さんの著書「精神科医が見つけた 3つの幸福」にも同じことが書かれています。(なるほど!と読んでいて繋がりました。)
まとめ
いかがでしたか?
人類の歴史から、まさか幸福論にいくとは思いませんでした。
「どれだけ文明が発展しても、結局幸せは自分次第」という着地が印象的です。
今後はAI(人工知能)の発展で、人間の知識や知恵が必要ない時代が来るかもしれませんし、来ないかもしれません。
それはまだ誰にも分かりません。
では、また。