【読了記録】婚活中毒/秋吉理香子(運命の出会いは命がけなのか。)
どうも、さっさです。
秋吉理香子の小説『婚活中毒』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
発行 2017年12月8日
文庫化 2020年8月5日(新型コロナ元年の夏ですね。塾では対応に追われて忙しくしていました。中学校の夏休みは短縮。こんなタイミングで、ズレにズレた1学期期末テストが行われていました。)
読了 2022年6月9日
読んだきっかけ
『絶対正義』、『サイレンス』と読んで、秋吉ワールドに夢中になりました。
以来、秋吉作品を全部読む計画を進めています。
これで9冊読了です。
この本は超絶オススメ。
男女間の話なので、ハマる人は多いはず。
あらすじと感想
崖っぷち女が紹介された運命の相手は連続殺人犯?(『理想の男』)。街コンで出会った美女の暴走に戸惑うマニュアル男は…(『婚活マニュアル』)。本命男を絶対に落とす“婚活ツール”の中身とは?(『リケジョの婚活』)。息子の見合いで相手の母親に恋心を抱いた父親は…(『代理婚活』)。運命の出会いはいのちがけ―『暗黒女子』の著者が贈るサプライズ満載の傑作ミステリー。
「BOOK」データベースより
『理想の男』
彼氏に振られた悲愴のアラフォー女・沙織は結婚相談所に登録。杉下という男を紹介されます。
一見良い人そうに見えましたが、杉下と付き合ってきた女性3人が次々になくなっていることを発見した沙織。
一体、なぜ……。
やっぱり結婚相談所は存在自体が怪しい。
できればお世話にならないようにしたいものですね。
『婚活マニュアル』
書店の婚活マニュアル本を読み込んで、会話のテクニックを身につけた圭介。
街コンに参加して、愛奈、靖子という2人の女性と知り合います。
愛奈は超絶美人。靖子はブスでどう見ても愛奈の引き立て役。
圭介は愛奈にアタックして、デートする関係にこぎつけます。
ところが、愛奈は豪華な食事や高級ブランド品ばかり要求してきて、圭介がお金が持ちません。
さらに「ありがとう」の言葉もない。
一方、靖子はブスですが、気が利くし料理もうまい。何回か会ううちに可愛くも思えてきました。
この後、圭介はどうするのでしょうか……。
どっちがいい女かは、永遠の謎。
世界に女がこの2人しかいないとなったら、僕は選べません。独身でいいです(笑)。
『リケジョの婚活』
30歳の恵美は、「ミッション縁結び」というテレビ番組に出演します。
番組の最後に女性から男性へ告白して、何組のカップルが誕生するのかというもの。
以前その番組で見かけた舘尾典彦に一目惚れした恵美。電機メーカー勤務のリケジョらしく、PCで過去の番組の傾向や典彦の好みをしっかり分析して、出演したのでした。
典彦との会話は弾み、いい感じのように見えます。
果たして、カップル成立となるのでしょうか……。
恵美の執念、恐るべし。この熱心さの良し悪しは決めかねますね。心の底からやっているのならOKですし、打算的にやっているならイヤです(汗)。でも僕の好みが分かっている女性って魅力的かも。
『代理婚活』
35歳の孝一、ではなくその両親が代理で行う代理婚活。年頃の男女ではなく、その両親が代わりに参加します。
孝一の父親である益男。
婚活くらい「自分でさせろ」と、最初は乗り気ではありませんでしたが、益男は相手方の母親・久恵に恋をしてしまいます。
孝一は相手のことをあまり気に入っていません。
ですが、益男はとにかく久恵に会いたいので、何かと会う場面をセッティングします。
益男は絵が好きで、自作の絵を玄関の靴棚の上に飾っています。
しかし、最近は妻の郁子が陶磁器の習い事で作った皿や湯呑みが飾られていて、益男は自分の絵が隠れてしまうことに不満を持っていました。
益男はこの後、どうなるのでしょうか……。
いやあ、これ好きだなあ。あったかい。ミステリーにあったかさが加わって、いい味だしています。
益男と郁子のようなベテラン夫婦の関係性は、多くの人にあり得るんじゃないでしょうか。
男女のもつれ話はいつでもどこでも面白い。
いつものミステリーとは一味違った世界。
ごちそうさまでした。
それでは、また。