【読了記録】暗黒女子/秋吉理香子(嘘と罠だらけの闇鍋パーティ開始。)
どうも、さっさです。
秋吉理香子の小説『暗黒女子』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
今日は5月19日。僕の40歳の誕生日です。今まで30代の誕生日は何とも思いませんでしたが、40歳というのは1つの節目のような気がしますね。「30代の振り返り」なんてエッセー書こうかな。
発行 2013年6月19日
文庫化 2016年6月16日
読了 2022年5月
調べたら映画とマンガもありますね。映画は制服が赤い。小説だけ読んだので、何だかイメージが違います。
読んだきっかけ
秋吉理香子は『絶対正義』→『サイレンス』と読んで、大当たり作家確定。(2冊ともこのサイト内に読了記事があるので、よかったらご覧ください。)
最新刊の『監禁』を読んでから、出版順に全部読みたいと思いました。
そして最初の『雪の花』を読んで、2つめの『暗黒女子』にたどり着きました。
秋吉作品は全部Kindleで読めるからありがたい。
僕が使っている端末はKindle Oasis↓
「どんなアプリで読んでるの?」ってよく聞かれるんですけど、僕はKindle端末で読んでいます。
毎日食事と睡眠と仕事以外、ずっと本を読んでいる活字中毒者です。
スマホのKindleアプリもありますが、長時間読むので、どうしてもブルーライトが気になってしまいます。
ブルーライトが出ないKindle端末。
僕はもう手放せないですね。
あらすじと感想
名門女子高で、最も美しくカリスマ性のある女生徒・いつみが死んだ。一週間後に集められたのは、いつみと親しかったはずの文学サークルのメンバー。ところが、彼女たちによる事件の証言は、思いがけない方向へ―。果たしていつみの死の真相とは?全ての予想を裏切る黒い結末まで、一気読み必至の衝撃作!
「BOOK」データベースより
読後に、女は恐ろしい、と思いました。
人を操って、人の上に立って、自分が主人公であり続けたい、という感じ。
高校生以上にもなれば、女子たちは自然にグループを作るイメージがあります。
ですが、小中学生のうちは露骨に悪口を声に出して、「あなたはどっちの味方なの?」って男子も巻き込まれるところがありますよね。
男も同じかもしれませんが、女の方がその欲望や行動は際立つ感じがします。
この本の前に五十嵐貴久の『リカ』シリーズを2冊読んだところだったで、尚更かもしれません。
集められた文学サークルのメンバーは、各自1つずつ食材を持ってきています。真っ暗な部屋での闇鍋パーティー。
中には食べ物では無いものを持ってきている人もいます。
鍋をつつきながら、1人ずつ書いてきた小説を朗読していくのが、この本の流れ。
それぞれのメンバーが、いつみが死にいたるまでの物語を創作してきています。
そして朗読がクライマックスを迎える終盤に、「そうだったのか!」と、どんでん返しが待っているのです。
秋吉理香子は、メインのミステリーもゾクッとする書き方をしますが、際立つのはクセがすごい女。
知り合いにいそうでいなくて、でも実は知り合いの女の内面って実際はこうなのではないか……そんな日常と非日常の間スレッスレの女の描き方が秀逸。
僕にはいつまでも読めます。
東野圭吾の100冊を全て読み終わって、多少の喪失感がありました。
でも、秋吉理香子の小説を追いかける新しいライフスタイルができました。
またこれで、しばらく楽しめます。
それでは、また。