【読了記録】魔女と過ごした七日間/東野圭吾(円華の力はホントに欲しい)
さっさ
さっさブログ
どうも、さっさです。
東野圭吾の小説「怪笑小説」を読みました。
おかしな人間模様を描いた短編集。殺人が起きない。安心して読めます。世にも奇妙な物語に近いものがあります。
「笑シリーズ」として4冊あって、これは1冊目になります。面白かったですね。次の作品も読みたい。
年金暮らしの老女が芸能人の“おっかけ”にハマり、乏しい財産を使い果たしていく「おつかけバアさん」、“タヌキには超能力がある、UFOの正体は文福茶釜である”という説に命を賭ける男の「超たぬき理論」、周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の悲劇「動物家族」…etc.ちょっとブラックで、怖くて、なんともおかしい人間たち!多彩な味つけの傑作短篇集。
「BOOK」データベースより
9つの短編が収録されています。印象に残ったものをいくつか。
・鬱積電車
電車の中の人々の思考を順番に追いかけていく展開。席を譲ってくれないとか、ニンニクくさいとか、新聞が邪魔とか…口には出せないけど、頭の中では「このやろー」という思いがたくさんあります。人々の内面を楽しめます。
僕は高校3年間、電車通学だったので、よく分かりました。
・おっかけバアさん
節約が好きなお婆さんが、ふとしたきっかけで男性アイドルにハマってお金をつぎ込んでいきます。あのベテラン芸能人は、今どうやって生き残っているんだろう?と浮かぶ人は、きっとこういうお婆さんたちに支えられているんだろうな、と思わされます。
お金がないけどなんか使ってしまう人の心理。自分も気をつけなくては。
・あるジーサンに線香を
おじいさんが実験で若くなる、という話。
体力や気力が充実していた頃に戻ったおじいさんは、女性を求めたりして人生を再び楽しみます。
おじいさんの日記、という形式が印象的。