【読書記録】内通者/堂場瞬一
どうも、さっさです。
堂場瞬一の小説『内通者』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
あらすじと感想
千葉県警捜査二課の結城は、贈収賄事件の内偵中に、最愛の妻を病気で失ってしまう。彼は悲しみを忘れるため捜査に没頭するが、ある告発をきっかけに自らの立場が揺らぎ始める。そんな中、一人娘から助けを求める連絡が入り……。
Amazon商品ページより
捜査二課の刑事が主人公の小説って珍しい。
捜査二課というのは、詐欺や横領、企業犯罪や政治不正の取り締まりを行うところ。
警察小説というとたいていは殺人事件がメインで捜査一課の刑事が主人公です。
今回主人公である結城はとにかくついていません。
妻は亡くすわ娘とはギクシャクするわという生活の中、贈収賄事件でスパイに使っていた男にも裏切られてしまいます。そして娘の誘拐。最悪です。
「内通者」というタイトルからてっきり、警察内部の不正の話かと思いましたが違いました。
事件の真相も興味深いですが、この小説の特徴は主人公の親子関係が親子どちらの立場からも「分かる〜」という印象が持てるところ。
親目線でいくと、年頃の娘の扱いにくさであったり、でも心配で電話するもぶっきらぼうな会話になってしまったり。
娘目線でいくと、放っておいて欲しいけどかまってよ、という年頃ならではの感情。
こういったものがどの年齢層の読者も引き付けるようになっています。
僕の娘はまだ小6。さすがに小さい頃ほど寄ってはきませんが、学校のことや塾のことは話をしてくれます。
こんな娘ももう少ししたら話もしてくれなくなって、そのうち彼氏がどうのこうのということになってくるでしょう。
そんなことを考えながら読んでいました。
結城親子のギクシャクしているのには年頃以外にも理由があります。
それは娘にかかってきた謎の電話。
「お前は結城の娘ではない」
…え、どういうこと?
このことを娘は結城になかなか切り出すことができません。そんなモヤモヤも終盤まで続きます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は堂場瞬一の小説『内通者』の読書記録でした。
捜査二課の刑事が主人公という珍しい小説でしたね。読めてよかったです。
いつもは誰が犯人でトリックはこうで動機はこうで、という感じで殺人事件が中心のミステリーばかり読んでいますので、新鮮でした。
堂場瞬一もコンプしたい作家の1人ですね。また機会があれば読みます。
それでは、また。
さっさが使っている読書端末Kindle OasisをAmazonでチェックする