【読書記録】讐雨/堂場瞬一(鳴沢了シリーズ第6作)
どうも、さっさです。
堂場瞬一の小説『讐雨』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
あらすじと感想
連続少女誘拐殺人事件の犯人・間島を逮捕し、解散が目前に迫った捜査本部。裏付け捜査を担当した了は帰還途中、爆破事件に巻き込まれる。怪我を押して署に戻った了を待つ犯行声明。「間島を釈放しろ。さもないと、爆発は続く」。だが間島は、協力者の存在を否定する――。テロリストか、快楽犯か。爆弾魔の正体を暴き出せ。
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今回はいつになくド派手な展開。
爆破事件が複数あって、了も車ごと吹き飛ばされてしまいます。タイムリミットの要素もあって、ドキドキがずっと続きます。
実はこの小説、ドラマ化されています。
ドラマを見て改めてやっぱり了は独特だと思いました。無表情だし、組織を無視して突っ走るし。そりゃ矢田亜希子みたいなキレイな女性がいなきゃ持たないですよ。
ドラマ「24」のジャック・バウアーが叫ばなくなったら、鳴沢了になるかな。
なんで第1作の『雪虫』からドラマ化しないんだろうとずっと思っていましたが、了がこれだけ淡々としていると、確かに難しいのかもしれませんね。女性関係も進みそうでなかなか進みませんし。
とはいえ、了が事件解決に向かう様子はどれを読んでも見逃せません。この辺りの魅力をうまく言語化できないのが悔しいですが、このシリーズはドラマよりも小説向きのような気がします。
さて、事件の結末としては、今回は僕、途中で真犯人が分かってしまいました。警察小説をいくつも読んでいる成果ですかね。これだけ警察内部の情報が漏れているということは…そういうことですよねぇ。
優美との交際も継続中。アメリカに渡って4ヶ月になる優美と息子の勇樹。優美はアメリカで弁護士になろうか検討中で、勇樹はテレビドラマ出演に向けて準備を進めています。
優美はアメリカから了にメールを送り、爆破事件に巻き込まれたことを心配します。
了は了で優美へのプロポーズを考え始めているのですが、事件の捜査で忙しくて、今作ではこのくだりは進みません。
3人の少女の誘拐殺人で逮捕された間島(まじま)。勾留先では精神異常者を装っていて、これが成功すると裁判で無罪になってしまうかもしれません。
取り調べでは全く手応えがなく、了たちはイライラ。この様子を見ていると、呉勝浩の『爆弾』に出てくるスズキタゴサクが思い出されます。こんなやつが現実世界にいたら本当にイヤです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は堂場瞬一の小説『讐雨』の読書記録でした。
間島に関するところでは死刑制度だったり刑法39条(心神喪失者は罰しない)について考えさせられます。この手の話でよく出てきますよね。精神異常者だったら罰しなくていいのか。答えの出ない問いです。
次作では舞台はアメリカへ。優美へのプロポーズのくだりが進みそうな予感。
相変わらず積読が何冊もあって渋滞していますが、読んだらまた感想を書きます。
それでは、また。
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