東野圭吾

【読書記録】手紙/東野圭吾(犯罪者の弟の行く末とは)

さっさ

どうも、さっさです。
東野圭吾の小説『手紙』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。

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読んだきっかけ

今回は再読でこの記事を書いていますが、最初のきっかけは塾生のお母様の一言です。2012年度の中3生をサポートしていた時です。

保護者面談をしていて、ひょんなことから東野圭吾の小説の話になりました。お互いに何冊か読んでいて話が盛り上がった頃にお母様から「『手紙』はいいですよ」という言葉が。

未読の僕には聞き逃すことができずにすぐに買って読みました。

確かに良かったです。

あらすじと感想

武島剛志と直貴は二人きりの兄弟だった。
弟の大学進学のための金がほしくて、剛志は空き巣に入り、強盗殺人の罪を犯してしまう。
服役中の剛志から直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く。
しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる。
ある職場で疑いをかけられ、倉庫に異動させられた直貴のもとに現れた男性は、「差別はね、当然なんだよ」と静かに言うのだった――。
年月が流れ、家族を持った直貴は、ついにある決意をする。
人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。
犯罪加害者の家族を真正面から描き、映画化(主演・山田孝之)、舞台化もされ、感動を呼んだ不朽の名作。文春文庫史上最速でミリオンセラーとなり、200万部を売り上げるベストセラー。

Amazon商品ページより

殺人犯となった兄・剛志(つよし)と弟・直貴。

剛志は更生を目指して、毎月弟に近況をつづった手紙を刑務所で書いています。それらの手紙にはとにかく罪を後悔していることが書かれています。

剛志は順調に刑期を務めているように見えますが、直貴の生活はなかなかうまくいきません。

進学も恋愛も就職も、兄が殺人犯だとバレるたびにうまくいかなくなってしまいます。

バレた時の周囲の反応。こんなにも冷たいものなのか。

読んでいると、直貴の状況が辛すぎて苦しくなってしまいます。

この本を然るべきところに何冊か置いておけば、犯罪そのものが激減するのではないかと思えるくらいです。

終盤で「ある決意」をする直貴。この決意は賛否両論かもしれません。でも合理的な僕は賛成。

これまでの人生が兄のせいでどれだけ辛かったか、ということですよね。

結末は歌の才能に恵まれた直貴ならではのもの。最初に読んだ時にはボロボロ泣きました。

殺人犯であれど、やっぱり兄貴というところがズキューンときます。

まとめ

いかがでしたか?

今回は東野圭吾の小説『手紙』の読書記録でした。

犯罪の愚かさと兄弟愛が見どころの本書。

今回は約10年ぶりの再読でしたが、最初に読んだ時と同じように苦しく、印象に残りました。

東野圭吾でオススメは何ですか?と聞かれます。まず『手紙』はいかがですか。

そう言いたくなる小説です。

それでは、また。

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ABOUT ME
さっさ
さっさ
塾講師。読書家。
1982年生まれ。愛知県一宮市の塾講師。読書量は年間100冊以上。勉強のやり方、自己啓発や心理学、ビジネスや哲学関連は読み尽くし、現在は小説が中心。読了記録を書き残しています。参考になればうれしいです。
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