【読了記録】ブラック・ショーマンと覚醒する女たち/東野圭吾(マジシャン神尾武史、再び)
どうも、さっさです。
東野圭吾の小説『ブラック・ジョーマンと覚醒する女たち』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
この小説は前作『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』の続編。
気になる人は、前作の読了記録をご覧ください↓
あらすじと感想
この人は人生をリノベーションするつもりだ――亡き夫から莫大な遺産を相続した女性の前に絶縁したはずの兄が現れ、「あんたは偽者だ」といいだす。女性は一笑に付すが、一部始終を聞いていた元マジシャンのマスターは驚くべき謎解きを披露する。果たして嘘をついているのはどちらなのか――。謎に包まれたバー『トラップハンド』のマスターと、彼の華麗なる魔術によって変貌を遂げていく女性たちの物語。その”マジック”は謎解きのための華麗な武器。全貌を知る時、彼女たちは何を思うか。そして、どう生きていくのか。
Amazon商品ページより
前作で鮮やかなパフォーマンスで殺人事件を解決した神尾武史。
アメリカでマジックショーをしていた経緯があり、人を騙すことにかけては天下一品です。
何気ない会話から人の本性を見抜くのだってお手のもの。
そんな武史は、恵比寿で「トラップハンド」というバーをやっています。
コロナ禍で東京都の営業時短要請が出ているにもかかわらず、22時以降も酒を提供しています。
この小説は6つの短編集。
でもそれぞれが微妙につながっていて、完全に別々という感じではありません。
1つ1つ感想を書きたいのですが、ネタバレになってしまうので、気になったらぜひ読んで欲しいです。
見どころは、武史のトーク力。
前作に続き、相変わらずウソや出まかせが次々と出てきます。この反射神経がすごい。
営業職の人は絶対読んだ方がいいですよ、これ。
異性にモテたい人も読んだ方がいい。
それぞれの話が普通に展開しないのもすごい。
単なるお金や愛憎絡みでは終わりません。
臓器移植やトランスジェンダーといったことも出てきて、考えさせられるところがあります。
東野圭吾でトランスジェンダー関連というと『片想い』という小説がありますけども、それ以来かな。珍しいと思います。
主人公の1人、武史の姪の真世。
今作では不動産会社に勤めています。富裕層のお客さんの対応や癖のすごい叔父(武史)に振り回されるところが面白い。
また、1つ1つの話が長くないのに、それぞれのキャラがしっかり生きています。これは大きなポイント。
他の小説だと、いかにも早く犠牲になりそうな人とか、犯人が誰かを分からなくさせるためだけに登場している人とかいるんですよね。
東野圭吾の小説にはそんな不要な人が一切出てきません。だからどの小説も面白く読めます。
さて、映像化されたらキャスティングは誰がいいかな?
武史は反町隆史がいいと思います。堂場瞬一の小説『捜査一課・澤村慶司』シリーズのドラマで澤村慶司を演じていました。
ドラマでは上司の橋爪功に盾突くし、部下の比嘉愛未を振り回していました。そんなオラオラな雰囲気がぴったりと思います。
見た目はドラマ「相棒」の冠城亘の方がいいかな。あのシュッとした見た目で、オラオラして駆け引き上手で、マジックが上手いのが僕のイメージする武史です。
真世はどうかなー。真面目、正義感が似合う20代。小芝風花かな。
まとめ
いかがでしたか?
今回は東野圭吾の小説『ブラック・ジョーマンと覚醒する女たち』の読了記録でした。
前作の長編も面白かったですが、今回のような短編もありですね。
「トラップハンド」に訪れる人の悩みを解決したり、真世のトラブルを解決したりというフォーマットが合っている気がします。
このシリーズ、もっと見たいですね。
それでは、また。
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