【読了記録】名探偵の掟/東野圭吾
どうも、さっさです。
東野圭吾の小説『名探偵の掟』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
あらすじと感想
完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。
「BOOK」データベースより
東野圭吾の小説の中でも変わった作風なのが今作。
名探偵・天下一と刑事・大河原が中心になりますが、この2人、ちょいちょい小説の世界から飛び出して「この設定どうなの?」みたいなやり取りをします。
読者がいい加減飽きている展開、読者に受けるであろう展開を、小説の登場人物が語るのです。
ドラマでは天下一を松田翔太、大河原を木村祐一が演じます。さらに新人刑事として香椎由宇も登場。映像が持たないから追加したのかな?
キムにぃはハマり役ですね。ドラマは見たことありませんが、絶対面白い。
という感じで、この小説は『白夜』みたいな重厚なミステリーでもなく、『ガリレオ』シリーズみたいにどうやって殺したのかと頭をひねるでもなく、ミステリー小説の裏側にちょいちょい顔を出しながら進んでいきます。
いろんな事件が出てきますが、本当にサクッと解決します。
見どころは小説の裏側を語る天下一と大河原のやり取りですね。
密室って必要?そもそも面白い?
孤島ものはなぜ孤島にする必要があるのか?
ダイイングメッセージって面倒じゃない?犯人の名前を直接書けばいいじゃん。
といった、ミステリーの裏側をズケズケとやり取りする2人。
「確かになあ」と思わされます。
普段は何も考えずに、小説でいろんな事件を追いかけているだけですが、2人の会話を見つつちょっと距離を置いて冷静になると、確かに密室とか孤島っておかしな設定かもしれないという気になりますね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は東野圭吾の小説『名探偵の掟』の読了記録でした。
東野圭吾の小説は全て読んでいますが、これはかなり異質。
事件の解決はさておき、小説界の裏側が垣間見られるという感じ。
密室や孤島、ダイイングメッセージの謎解きが面白いかどうかが、作者と読者で一致するかどうかは、作者にも分からないということですね。
正解が分からない中、書き続けることの大変さが滲み出ているような気もしました。
それでは、また。
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