【読了記録】風間教場/長岡弘樹(退校者ゼロミッションに挑む)
どうも、さっさです。
長岡弘樹の小説『風間教場』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
ドラマ「教場0」の番宣で色んなテレビ番組に出ている木村拓哉を見て、色んな刑事小説を読みながらも、教場シリーズはまだ読んでいないことに気がつきました。
そして、シリーズ5冊を一気買い。これで4作目となります。
この小説はKindle版で買いました。
読書端末はKindle Oasisを使っています。
スマホでもKindleアプリがあって読むことができますが、通知や他のアプリが気になって、どうも集中できないんですよね。
読書端末はいい相棒です。
あらすじと感想
第百二期短期課程の仮入校を控える警察学校で、新任の久光校長が風間公親教官に命じたのは「退校者ゼロ」の教場作りだった。落伍者が出れば、責任者の風間もクビだと言う。刑事指導官時代に現場を共にした平優羽子を助教に、第九十八期の卒業生・宮坂定を現役警察官兼生徒の世話係に迎え、緊迫の新学期が始まった。風間教場では、備品の紛失、生徒の妊娠発覚など問題が頻発する。厳しい指導で生徒を篩にかけ、警察官の資質がないと判断するや即刻はじき出してきた鬼教官の、新たなミッション達成なるか!?TVドラマ化で話題の警察小説、初の長編となる第四弾。
「BOOK」データベースより
シリーズを読んできて思ったのですが、ほどよい短さです。
最近まで長編刑事小説の「新宿鮫」シリーズを読んでいたので、余計に短く感じます。
今回は過去に関わりがあった平優羽子や宮坂定を警察学校に迎えて、風間の手足として活躍します。
相変わらず問題だらけの警察学校で、さまざまなアクシデントが起きます。
加えて「退校者ゼロ。1人でも辞めたら風間もクビ」という超厳しいミッションが、校長の久光から課せられます。
「これは無理でしょ。風間、終わったな」と思いました。
これまで風間のパワハラ、無機質、ロボット的な振る舞いに、刑事になることをあきらめる人が続出でした。
ところが、平や宮坂のファインプレイで、ミッションは成功の予感がしてきます。
まあ、シリーズ5作目が出版されている時点で、ミッションは成功するものだと分かりますけどね。
この4作目が新刊の状態で読んだら、きっとハラハラしたと思います。シリーズ最終巻になるかも、という感じで。
読み終えた後に感じる、「締めくくり感」。
書類とサッと見ただけで暗記してしまったり、意外な着眼点で事件を解決したりと、スーパーマンっぷりを発揮してきた風間。
でも、そんな風間も実は普通の人間でして・・・という印象の終わり方でした。
この後のシリーズはどうやって続くんだろう?と考えさせられます。
これまで読んできて、風間が義眼になった経緯は分かりました。
でも僕としては、なんで風間がこんな冷徹な感じで刑事人生を過ごしてきたのかが知りたいです。
例えば、若い頃に自分のせいで大事な人を失ったとか、何かきっかけがあって、部下への指導に絶対的な厳しさを持つことにしたと思うんですよね。
3作目の『教場0』が、風間が警察学校勤務前の現役刑事時代の話だったので、そのあたりが描かれるかと思いましたが、その時は既に冷徹な感じになっていました。
どのケースでも事件はいつもサクッと解決してしまうし、必要以上のことはなかなかしゃべらないし、風間の内面を知る機会がなかなかないのが歯がゆい。
そんな印象にもなってきました。
まとめ
いかがでしたか?
今回は長岡弘樹の小説『風間教場』の読了記録でした。
ドラマを見て原作小説も読みたくなることがありますよね。
そんな時に「教場」シリーズは、ほどよい短さだし、人物把握もしやすくて、うってつけと思います。
まあ、事件はすぐに解決してしまうし、風間みたいな冷徹な振る舞いをする人が非日常すぎるところはありますが。
シリーズはあと1冊ですね。
楽しみに読みたいと思います。
・・・と思ったら、『新・教場』なる新シリーズ発見!
まあ、これは文庫化を待とうかな。
それでは、また。