【読了記録】教場0 刑事指導官・風間公親/長岡弘樹(鬼教官の前日譚)
どうも、さっさです。
長岡弘樹の小説『教場0 刑事指導官・風間公親』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
2023年3月、ドラマ「教場0」の番宣で色んなテレビ番組に出演していた木村拓哉を見て、「そういえば教場シリーズは読んだことがなかった」と気が付いて、5冊一気買い。
今回で3作目となります。
この小説はKindle版で買いました。
読書端末はKindle Oasisを使っています。
読書端末はいいですよ。スマホでは気が散ってしまうところですが、Kindle端末なら読書に集中できます。バッテリーがもつのもグッドです。
あらすじと感想
T県警が誇る「風間教場」は、キャリアの浅い刑事が突然送り込まれる育成システム。捜査一課強行犯係の現役刑事・風間公親と事件現場をともにする、マンツーマンのスパルタ指導が待っている。三か月間みっちり学んだ卒業生は例外なくエース級の刑事として活躍しているが、落第すれば交番勤務に逆戻り。風間からのプレッシャーに耐えながら捜査にあたる新米刑事と、完全犯罪を目論む狡猾な犯罪者たちとのスリリングな攻防戦の行方は!?テレビドラマ化も話題の「教場」シリーズ、警察学校の鬼教官誕生の秘密に迫る第三弾。
「BOOK」データベースより
今回は、風間がまだ現場で刑事をやっている頃の話。
連作短編集なのは前作までと同じですね。
相変わらず厳しい風間に、新人刑事たちがヒィヒィ言いながらついていく様子が描かれます。
犯人の犯行の様子も描かれていて、風間相手にどう隠蔽するのかというのも見どころ。この辺りはドラマ「古畑任三郎」みたいで面白い。
「教場」シリーズは、これまでになかった話という点では面白いです。
でも僕には面白さよりも、戸惑いの方が大きいかな。
前にいた職場に風間みたいな人が何人かいまして(汗)。
読めば読むほど、その人たちのことが浮かんでくるんですよ。
仕事に関しては感情を全て排除したような話し方しかできない。
個人は一切無視して、組織を優先する感じ。
上の言うことが絶対で、若手の叫びは全て無視。
かといって、相談しても何も教えてくれない。
ああ、嫌だ嫌だ。
風間への評価が高いのはきっと幹部だけです。
とりあえず下についた若手は、確実に成長しますし、一般的な企業なら業績アップが見込めますからね。
でもなあ、こんな軍隊的な感じ、僕はやっぱり嫌だなあ。
もし実際に風間が上司である職場があったら、退職者が出まくりだと思います。
警察だからまだ成り立つものと思います。
他の職場だったら、風間が上司とか僕は絶対嫌ですね。
とまあ、こうして感情がかき乱されるのも、この小説の面白いところ。
上司として厳しすぎる風間を憎たらしく思いながら、ギリギリの状況に追い込まれる若手たちを、つい応援したくなります。
今回、前日譚ということで楽しみしていたのは、なぜ風間が義眼になったのか、というくだり。
小説の最終章で描かれていました。
結構酷い目に遭っているのですが、こんな時でも沈着冷静な風間。
尊敬するような、人間のリアクションとしては信じられないような、不思議な気持ちになりました。
まとめ
いかがでしたか?
今回は長岡弘樹の小説『教場0 刑事指導官・風間公親』の読了記録でした。
事件の解決が相変わらず早いです。
解決に悩むコナンや金田一を見て育ったので、違和感が拭えない。
もう3冊読みましたけど、この印象は変わりません。
ミステリー色は薄く、風間と部下たちの人間模様を楽しむものと思います。
ドラマはまだ見たことがありませんが、工藤阿須加、川口春奈、林遣都など、良い感じの若手が演じているんですよね。絶対面白い。
それでは、また。