【読了記録】息子のボーイフレンド/秋吉理香子(息子がゲイ?うーむ……。)
どうも、さっさです。
秋吉理香子の小説『息子のボーイフレンド』を読みました。
発行 2021年3月25日
読了 2022年6月19日
読んだきっかけ
『絶対正義』、『サイレンス』と読んで、秋吉ワールドにハマりました。
以来、秋吉作品を全部読む計画を進めています。
あらすじと感想
専業主婦の杉山莉緒(りお)(40)は、高校2年生の一人息子・聖将(きよまさ)からのカミングアウトをファミレスで聞き、衝撃を受けた。交際相手を自宅のランチに招いたところ、20歳で一流大学2年生の藤本雄哉(ゆうや)は非の打ち所がない好青年。母親を早くに亡くし、家事は勿論、祖母の介護までしている苦学生で、何より聖将に勝るとも劣らないイケメンだった。ひとまず二人の交際を認めた莉緒だったが、夫・稲男(いねお)(45)にはなかなか切り出せない……。聖将&雄哉、盛夏の熱い恋の行方やいかに? 家族の絆があったかくしみる群像劇!
「BOOK」データベースより
聖将の交際相手はまさかの男性。衝撃のカミングアウトに母親の莉緒は脳天直撃の大ショック。
一方の聖将は話せてスッキリしていました。
物語は莉緒や聖将などの視点を一緒にたどる形式で進んでいきます。
まあ、ゲイは違和感が大きく、男同士が想いを寄せ合うシーンは受け入れがたかったです。
多様性を考える時代になっていて、同性婚を認めている地域も実際にあります。
でも、仮に知り合いがゲイだったらと思うと違和感がなかなか離れません(汗)。
それよりもゲイの息子を持つ親の苦悩ですよ。
これはめちゃくちゃ共感できます。
僕にも息子がいますが、実際にゲイになってしまったら、やっぱり隠したいし、バレた時にいちいち説明しなきゃいけないのも面倒だし、「大事な子供」という感覚は横に置いておきたくなります。
莉緒は高校生の時にボーイズラブの漫画を書いて、知り合いとワーキャー言っていました。でもまさか自分の息子がゲイになるなんて、想像もしなかったでしょう。
あらすじにある、「家族の絆があったかくしみる群像劇!」は、僕は感じられなかったです。
終始、違和感と親の苦しみへの共感で過ぎていきました。
でも、こういうのは良し悪しを判断するのではなくて、考えること自体が大事。
道徳の授業と一緒ですね。
もし知り合いがゲイだったら?
もし息子がゲイだったら?
もし自分がゲイだったら?
違和感の先にあるものを無理やり追い求めなくても大丈夫!と自分に言い聞かせて、本を閉じるのでした……。
それでは、また。