【読了記録】ウインクで乾杯/東野圭吾(コンパニオン奮闘記)
どうも、さっさです。
東野圭吾の小説『ウインクで乾杯』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
あらすじと感想
パーティ・コンパニオン小田香子は恐怖のあまり声も出なかった。仕事先のホテルの客室で、同僚牧村絵里が、毒入りビールを飲んで死んでいた。現場は完全な密室、警察は自殺だというが…。やがて絵里の親友由加利が自室で扼殺され、香子にまで見えざる魔の手が迫ってきた…。誰が、なぜ、何のために…。ミステリー界の若き旗手が放つ長編本格推理の傑作。
「BOOK」データベースより
香子はコンパニオン。
ホテルや旅館の宴会場で要人のそばでお酒を注いだり、その場を盛り上げたりしています。
仕事先のホテルで、以前から狙っていた高見俊介という不動産会社の専務に近づきます。
仕事の後に2人で話しているところに、ホテルで控え室として使っていた203号室で、同じコンパニオンの牧村絵里の死体が発見されたと、連絡が入ります。
絵里は毒入りビールを飲んで死んでいたのですが、毒を元々持っていたのは絵里でした。
自殺?
でも絵里はお酒が得意な方ではなく、なぜわざわざビールで?という疑問も。
また、部屋のドアにはチェーンがかかっており、完全な密室となっていました。
他殺だとしたら、誰がどうやって実行したのか?
香子は高見俊介を射止めることができるのか?
こんなところが見どころとなってきます。
主人公である香子はキレイだけど料理がダメ。男としては悩ましいところです。料理スキルはかなり大事ですからね。
セレブ感に一瞬浸ることができるのがこの小説の特徴で、なんだか気分がいいですね。
高見俊介が、香子を高級車で高級レストランに連れて行ったり。
高見の趣味がクラシック音楽とクラシック・バレエで、香子は高見に近づくためにわざわざ本を買って勉強したり。
まあ、話としては愛人関係が絡んでくるわけですが、真相がなかなか分からなくて面白かったです。
絵里はコンパニオンの会社の社長である丸本とできていたという噂。
丸本はチーフコンパニオンの江崎洋子ともできているという噂です。おいおい。
会社の跡継ぎ問題の興味深さもありました。
選ぶ親も選ばれる子たちも、それぞれに事情があって奔走します。
この小説は「火曜サスペンス」でドラマ化されているんですよね。
2023年11月にBSで再放送しているのを、たまたま見つけて録画できました。
香子は賀来千香子が演じています。いいですね。平成初期の自由な感じがよく表現されていて好きです。
他にも峰竜太とかキタローとかが出演しています。
リアルタイムで見てないですね、これは。
だから41歳になった今見る「火サス」は新鮮でした。
CMに入る前の音も懐かしかったですね。
小説では香子と刑事の芝田が、手がかりを追って名古屋に行く場面がありますが、ドラマでは北海道になっていました。
名古屋に土地勘がある人には面白いと思いますよ。名東区が登場、東山線の一社駅が出てきます。
まとめ
いかがでしたか?
平成初期の自由さっていうのは、僕みたいなアラフォーにとっては青春時代そのもの。
この本を読むとそんな時代に浸ることができちゃいます。
香子の自由さと、それを受け止める刑事の芝田の関係がまるで中高生の頃の自分を思い出させてくれるようで面白いです。
気になったらぜひ読んでほしいですね。
それでは、また。