東野圭吾

「十字屋敷のピエロ」[東野圭吾](ピエロの人形が事件を見ている新しい手法)

さっさ

どうも、さっさです。
今回は東野圭吾の小説「十字屋敷のピエロ」のあらすじと感想。

オススメ度は☆2(MAX5)です。
東野作品では珍しく、登場人物の誰にも感情移入ができませんでした。(僕だけ?)

1992年2月文庫本発行。講談社文庫では6作品目になります。

ぼくはピエロの人形だ。人形だから動けない。しゃべることもできない。殺人者は安心してぼくの前で凶行を繰り返す。もし、そのぼくが読者のあなたにだけ、目撃したことを語れるならば…しかもドンデン返しがあって真犯人がいる。前代未聞の仕掛けで推理読者に挑戦する気鋭の乱歩賞作家の新感覚ミステリー。

「BOOK」データベースより

物語の合間にピエロの人形が出てきて、見聞きしたことを述べます。ピエロは目撃者でもあり探偵でもあります。この手法は斬新ですね。

ただ、登場人物が多くてなかなか覚えられません。名前が出てくるたびに、始めの方にある人物紹介と行ったり来たり。お金持ちのお屋敷での話なのですが、登場人物に感情移入ができません。

作中では3人が殺され、終盤に真犯人が明らかになるのですが、「ふうん」という感じで終わってしまいます。「犯人は誰か」だけが気になって何とか読み切りました。

また、ピエロの人形が不幸を呼ぶものであるとして、引き取りに来る悟浄という不思議な人物が登場するのですが、ピエロも悟浄もキャラクターとしては中途半端です。ピエロが不幸を呼ぶくだりも、深まることなく終わります。

東野作品を50以上読んできて、いよいよ麻痺してきてしまいましたかね。他の作家の作品に触れてリセットする時がきたのかもしれません。

スポンサーリンク
ABOUT ME
さっさ
さっさ
塾講師。読書家。
1982年生まれ。愛知県一宮市の塾講師。読書量は年間100冊以上。勉強のやり方、自己啓発や心理学、ビジネスや哲学関連は読み尽くし、現在は小説が中心。読了記録を書き残しています。参考になればうれしいです。
記事URLをコピーしました