「営業の魔法」[中村信仁](営業力は、人を巻き込む力。)
どうも、さっさです。
今回は中村信仁の「営業の魔法」のレビューです。
営業に悩んでいませんか?達成できそうもないノルマに追われ、売りたくもない製品を売ろうとして…上司には「考えろ」「工夫しろ」しか言われずに毎日が憂鬱…こんな生活イヤ!なんのために働いているか分からない!って自己嫌悪に陥っていませんか?
会社や学校内、ひょっとしたら家庭内での人間関係でも悩みや不安はありますよね。「そういうつもりで言ったんじゃないのに…」「どう言えばもっと伝わるんだろう?」「話が長いとか思われてないかな…」なんて、思っていませんか?
この本は、そんな悩みに答えの1つを示してくれます。
おおまかな内容
新入社員の小笠原は、営業部に配属されてからの半年間、売上げゼロのダメ営業マンだった。自信をなくした彼は、朝礼のあと伏魔殿のような喫茶店に逃げ込み、夕方までの時間をやり過ごす毎日。そんなある日、全身からオーラを放つスーパー営業マン紙谷と出会う。紙谷は二冊のバインダーを巧に操り、瞬く間にお客様をイエスへと導いていた。まるで魔法に掛かったかのように喜ぶお客様の姿を目の当たりにした彼は、スーパー営業マン紙谷に頼み込み、営業についてのレクチャーを受けることになる。そして、一ヶ月半に渡る早朝六時からの実践レクチャーが始まった。紙谷は本物の魔法使いの如く、ダメ営業マンの小笠原に十一個の魔法を伝授する。本当の営業を知った小笠原は、瞬く間にトップ営業マンへと成長していた。しかし、最後の魔法、十二個目を伝えないまま紙谷は小笠原の前から忽然と姿を消す。紙谷の身に何が起こったのか。ダメ営業マンだった小笠原の、「成長」と「トップ営業マンへの道程」をリアルに描いた営業サクセスストーリー、ついに完成。
「BOOK」データベースより
こんな感じで、新入社員の小笠原が成長していくストーリー仕立てで展開します。
喫茶店に逃げ込んで、夕方まで過ごす日々。「あるある!」という人もいますよね。
スーパー営業マン紙谷に出会うことで、小笠原の人生は一変します。
この本から学べること
二者択一話法
「月曜日と木曜日ならどちらがいいですか?」
「読書とショッピングではどちらが好きですか?」という感じで、二択での質問が効果的。
「趣味は何ですか?」「旅行は好きですか?」
こうやって聞かれても答えにくいですよね。特にまだ親しい関係ではない時には。
会話には適度な相づちと質問が大事です。しかも、二者択一で質問したら、相手はさらに何か話してくれることが多いです。
イエス・バット話法
「おっしゃる通りです」と言ってから「しかし、こういう考えはどうでしょう」という話し方です。
営業の場面で「高いですね」とお客様に言われたら、「確かに高いですね。でもリースにすれば月々数千円で済みますよ」という感じで、相手のことを1回認めてから、こちらの言い分を伝えます。
相手を認める一言。これがあるだけで随分違います。
知り合いにいませんか?何でもかんでも「いえ、そうではなくて…」と否定から話す人。営業の場でも「高くないですよ。リースにすれば…」と無意識にやってしまっているかもしれません。
でも、このテクニックの真骨頂はここから。こちらから質問をして「バット」の部分を相手に言ってもらうのが理想といいます。ここまでできたら神レベルです。
推定承諾話法
「もし仮に、この車を購入したらどこへ行きたいですか?」
「もし仮に、海外旅行にいくとしたら、どこへ行きたいですか?」
こんな感じで「もし仮に」で始める話法です。営業の場ではこれがクロージングのスイッチになります。
「もし仮に、空気清浄機を5台置くとしたら、ボディカラーは全部同じにしますか?それとも…」
「もし仮に、設置する場合、この広さですと5台でカバーできますが、あらゆる状況を考えて6台にしておきましょうか?」
すると、お客様も現実的に考えるようになって、「じゃあ、お願いね」とイエスがもらえる確率が高まります。
この話法は、社内や学校内でも使えます。相手の思考が分かっていいですよ。かたそうに見える人でも、興奮して話が止まらなくなってしまうスイッチが必ずどこかにあります。
まとめ
いろんなテクニックが出てきました。
ピンときたものを、無意識に出てくるようになるまで回数を重ねれば、会話がかなりスムーズにいくはずです。
今回は「二者択一話法」「イエス・バット話法」「推定承諾話法」をピックアップしました。僕自身にもすごく役立っています。塾で生徒や保護者とやりとりをするときにはしっかり使っています。もう今は使いすぎて「使っている」意識は無いですけどね。
他にも
・自分ではなく、相手をいかに集中させるか。
・相手が目線をはずしたら「間」を必要とするサイン。
・商品を売るのではなく、顧客の問題解決のお手伝いをする。
・イメージの限界が自分の限界になる。
など、営業でも人としての成長でも大きな助けになりますよ。