【読了記録】検察側の罪人/雫井脩介(そっち側に罪人いたらダメでしょ)

どうも、さっさです。
雫井脩介の小説『検察側の罪人』を読みました。
ネタバレ無しの忘備録です。
読んだきっかけ
映画『検察側の罪人』を見て、小説も読もうと思いました。
妻が嵐の二宮和也のファンということで、映画に付き添った形ですが、最高に面白かったです。
あらすじと感想
蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。最上に心酔する若手検事の沖野は厳しい尋問で松倉を締め上げるが、最上の強引なやり方に疑問を抱くようになる。正義のあり方を根本から問う雫井ミステリー最高傑作!
「BOOK」データベースより
ベテラン検事の最上毅(映画ではキムタク)。
司法修習生たちに、研修の最後にメッセージを送るところから、物語は始まります。
「君たちはその手に1本の剣を持っている。法律という剣だ。こいつは抜群に切れる真剣だ。法治国家においては最強の武器と言ってもいい。やくざの親分もその切っ先を見れば震え上がる。法曹というのは、それを武器にして生身の人間を裁いていく仕事をしている。その剣の使い方を君たちはこれまで懸命に学んできたわけだ」
本書より
司法修習生の1人である沖野啓一郎(映画では二宮和也)。
目に宿る光という意味では、修習生を代表するような輝きを持っていました。
蒲田で発生した老夫婦殺害事件。担当検事は沖野で、その上官は最上。
容疑者の中に、既に時効となった事件の重要参考人である松倉の名前を見つけた最上。松倉は最上の昔の知り合いをレイプして殺した疑いがありました。しかし、逮捕には至らず時効になってしまいました。
そんな松倉を見つけた最上は、この事件に必要以上に関わります。
沖野は最上に心酔しているので、言われた通り厳しい尋問で、松倉を締めあげます。
・老夫婦殺害事件の犯人は誰なのか?
・松倉は時効事件の犯人なのか?
・最上のゆがんだ正義の暴走っぷり。
・最上のやり方に疑いを持ち始めた沖野のその後。
このあたりが、この作品のポイントです。
小説では映画と違った展開に。これもまた興味深い。
以降、他にも何冊か雫井作品を読みましたが、人の業に迫る重厚な感じが特徴と思いました。中でも『検察側の罪人』は印象的な作品です。
まとめ
いかがでしたか?
今回は雫井脩介の小説『検察側の罪人』の読了記録でした。
最上のセレブな生活に一瞬憧れます。飲食店は高級なところばかり行くし、趣味でサイクリングや座禅をやっているところなんか、僕もやりたくなってしまいます。
でも、抱えるものが多く、仕事ばかりで家庭が崩壊しているところを見ると、僕は出世しなくても別にいいかなと思ってしまいます。
気になったら、ぜひ。
オススメです。
それでは、また。