【読了記録】バカと無知ー人間、この不都合な生き物ー/橘玲(今作もズバッと)
どうも、さっさです。
橘玲の『バカと無知ー人間、この不都合な生き物』(新潮新書)を読みました。
学びを書き残しておきます。
内容と感想
正義のウラに潜む快感、善意の名を借りた他人へのマウンティング、差別、偏見、記憶……人間というのは、ものすごくやっかいな存在だ。しかし、希望がないわけではない。一人でも多くの人が人間の本性、すなわち自分の内なる「バカと無知」に気づき、多少なりとも言動に注意を払うようになれば、もう少し生きやすい世の中になるはずだ。科学的知見から、「きれいごと社会」の残酷すぎる真実を解き明かす最新作。
Amazon商品ページより
・脳は「被害」を大きく捉え、「加害」を小さく捉えている!
1950年代から殺人事件は減少傾向にあって、日本はどんどん安全になっています。ところがたまに起きる凶悪事件に注目が集まって、「体感治安」が悪化していくということです。
確かになあ。
僕は以前、YouTubeでゲーム実況動画を配信していたことがありますが、1つの低評価がめちゃくちゃ気になったのを覚えています。見ていた塾生のイタズラだと後に判明。クソー。
塾生を見ていても、テストでできた教科よりもできなかった教科に注目して落ち込むケースは多々あります。
僕はできた教科をちゃんと褒めます。どうせ家では親にブツブツ言われてますからね。僕くらいは褒めてあげないと、といつも思っています。
ちなみに2020年は新型コロナが拡大した初めての年でしたけども、死亡者は前年より減少したそうです(理由は不明らしい)。
まあ、大昔の狩猟時代の名残と思います。
安全よりもピンチの方を脳が大きく思わないと、生き残ることができませんからね。
こういった脳の仕組みが分かっていれば、他人との比較で苦しんでいたり、自分に自信が持てなかったりする人は、考え方1つで人生が大きくかもしれません。
・投票率は低ければ低いほどいい?!
2014年の国際調査によると、日本の成績は14カ国中3位。
ところが日本人の約3分の2は政府の14の省庁の名前を半分も言えず、大半は自分の選挙区の国会議員立候補者についてほとんど知識を持っていません。
こういうことから、選挙に行く人は無知な国民よりも、政治家・政党に投票する明確な理由がある人たちが行けばいいということです。
う〜ん、確かにその通りかもしれない。
選挙なんて行くことが大事と思わされていて、候補者の誰にどんな願いを託して投票するかまで、なかなか考えてないからなあ。
・ビリギャルはもともと賢かった?!
ビリギャルをはじめ、アメリカでも貧困家庭に育った生徒が支援を受けてハーバードなど一流大学に入学したといった教育のミラクルが、定期的に話題になります。
ところが、これは劣悪な環境の中から優秀な子供を発掘しているらしいのです。
ビリギャルが優等生に変身するのではなく、元々優秀だった女の子がたまたまギャルだったという説ですね。
坪田信貴の『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』をAmazonで見る
↑ちなみに表紙のギャルは本人ではなくモデルさんだそうです。
う〜ん、ビリギャルは元々優秀だったのかなあ。本当だとしたら悲しいけど、塾でいろんな生徒を見ていると、完全には否定できないところがあります(涙)。
橘玲の他の本にもありましたが、親からの身体的な遺伝は6〜7割で、知能の遺伝は7〜8割ということでした。
これは僕も塾の現場で薄々感じていました。ですので、塾では勉強の習慣づけと前向きな性格づくりにも重きを置いています。
知能って運動技能と一緒なところがあって、ある程度まで成長したら、あとはキープすることが大事なんですよね。
ちなみに日本人の6人に1人は偏差値40以下だそうです。
塾でいう偏差値40以下の小中学生って、小数や分数の計算ができなかったり、自分の考えであってもスラスラ話せなかったりという感じですよ。恐ろしい…。
まとめ
いかがでしたか?
今回は橘玲の『バカと無知ー人間、この不都合な生き物』(新潮新書)の読了記録でした。
シリーズ3冊を読みましたが、どれも面白かったですね。
内容は大勢の前では言えないことばかりです。
でも、自分の中で割り切ってこれからを前向きに過ごせるきっかけになったという点で、このシリーズは優秀と思います。
未読の方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
それでは、また。
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