【読書記録】ジウ 警視庁特殊犯捜査係/誉田哲也
あらすじと感想
都内の住宅地で人質籠城事件が発生。所轄署や捜査一課をはじめ、門倉美咲、伊崎基子両巡査が所属する警視庁捜査一課特殊犯捜査係も出動した。人質解放への進展がない中、美咲は差し入れ役として、犯人と人質のもとへ向かうが……!? 籠城事件と未解決児童誘拐事件を結ぶ謎の少年、その背後に蠢く巨大な闇とは? 〈ジウ〉サーガ、ここに開幕!!
Amazon商品ページより
グイグイ読めてしまう警察小説に出会いました。きっかけは姫川玲子シリーズを読み切って、同じく誉田哲也の小説を探していて見つけたのですが、ひょっとして姫川玲子シリーズよりいいかも。
特徴的なのは暴力とエロがしっかり描かれているところ。ジャンルとしてはハードボイルドと言っていい。抜群に面白いのにまだ映像化がされていないのはこれが理由かもしれませんね。例えば、伊崎基子が訓練後のシャワー室でレイプされそうになる場面があります。
門倉と伊崎の両方にいい感じになりそうな男性が出てくるのも読ませるポイント。上記の2つの事件がどうつながるのか、というのがメインストーリーながら、この男女2組の行方も気になります。
門倉と伊崎の性格が両極端なのもこの小説の魅力。特に武闘派の伊崎はどの小説にもいないタイプ。次作以降もこの2人の成長を描いて欲しいと願っていますが、どうでしょうか。
読む前から気になっていたタイトルにもある「ジウ」。どうやら上記の未解決誘拐事件の犯人の名前のようです。現時点では金髪の中国人ということしか分かりません。誘拐事件で4500万円を手にしているはずですが、犯行理由は不明。
捜査を進めていっても、ジウの人間関係やこれまでの経緯がよく分かりません。このあたりは、今後少しずつ明らかになっていくのでしょうか。
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