【読了記録】シンメトリー/誉田哲也
どうも、さっさです。
誉田哲也の小説『シンメトリー』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
姫川玲子シリーズ3作目。
川口春奈が女子高生役でドラマに出ていたの、思い出すなあ。
あらすじと感想
百人を超える死者を出した列車事故。原因は、踏切内に進入した飲酒運転の車だった。危険運転致死傷罪はまだなく、運転していた男の刑期はたったの五年。目の前で死んでいった顔見知りの女子高生、失った自分の右腕。元駅員は復讐を心に誓うが…(表題作)。ほか、警視庁捜査一課刑事・姫川玲子の魅力が横溢する七編を収録。警察小説No.1ヒットシリーズ第三弾。
「BOOK」データベースより
今作は表題作「シンメトリー」を含む全7編の短編集。
今回は菊田との恋愛的な話もないし、ガンテツや日下との小競り合いもありません。
いろんな事件を向き合う姫川を追いかけているような感じです。
「シンメトリー」はドラマで見たのをいまだに覚えていますね。
あらすじに「失った自分の右腕」とありますが、助けようとした女子高生と右腕ごと電車につぶされてしまいます。
ドラマではCGで描かれていましたが、グロかったですね〜。
女子高生は電車による圧死だし、その後もう1人犠牲者が出るのですが、その人は電車に轢かれて頭から股間までを半分にされています。
犯人に甘い司法制度によるさらなる復讐、という日本の警察小説にはよくあるストーリーですが、女子高生を助けようとして右腕を失った駅員の素朴感が良く、感情移入しやすいです。
駅員という職業もいいな、と思わされます。
「右では殴らない」も印象的。
女子高生(ドラマでは川口春奈)が援交相手に覚醒剤を渡してしまったことから、殺人事件が発生。
この女子高生と取調室で向き合う姫川。
女子高生の軽はずみな行動がいかに他の人の人生を狂わせているのか。姫川はこんこんとお説教。
この役の川口春奈はドンピシャ。
10代の軽いノリと大人をコケにする感じがめちゃくちゃ合っています。
そして、結末の「右では殴らない」シーン。確かに。気持ちは分かります。
僕も塾で授業をしていると、たまにふざけた生徒がいて、同じことをしたくなる時があるんですよね。
「過ぎた正義」も一読の価値あり。
日本の司法制度は加害者に甘いです。
殺人事件を起こしても、精神疾患を装うことに成功すれば、10年も経たずに刑務所から出てこらるのです。被害者遺族からしたら、全然納得できませんよね。
これは「じゃあ、俺が犯人に鉄槌を下してやる」という人のお話です。
まとめ
いかがでしたか?
今回は誉田哲也の小説『シンメトリー』の読了記録でした。
いやあ、「シンメトリー」と「右では殴らない」はドラマのフラッシュバックがすごかったです。
他の作品もドラマでやってたのかな。
ドラマももう1度チェックしたいですね。
さて、次作は『インビジブルレイン』。
これ、大沢たかおがヤクザ役で出ていたやつですね。姫川が初めて菊田以外の人といちゃついていたのを鮮明に覚えています。
楽しみです。
それでは、また。
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