【読了記録】群青の魚/福澤徹三(老人ホーム殺人事件)
どうも、さっさです。
福澤徹三の小説『群青の魚』を読みました。
ネタバレ無しの忘備録です。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
AmazonのKindle Unlimitedで見かけてポチりました。
時期によって読み放題の対象になっていないことがあります。
条川署シリーズの三作目。シリーズ前作『白日の鴉』も面白く、勢いで次の巻をポチり。今回は老人ホームでの殺人事件に、条川署が振り回されます。
博多弁でのかけ合いが唯一無二。面白い警察小説です。
読書用の端末は、Kindle Oasisを使っています。
あらすじと感想
特養老人ホーム「敬徳苑」で入所者が何者かに殺害された。第一発見者で介護員の清水穂香はストーカー被害に悩んでいた。現場に臨場した交番巡査の武藤大輔は穂香の相談に乗り、ストーカーの正体を暴こうとする。新米刑事の風間志郎は未解決事件の捜査をきっかけに、半グレ集団の罠に落ちる。錯綜する事件の果てに巨大な闇が三人を襲う!緻密な描写と予想を裏切る展開!異色の警察小説。
「BOOK」データベースより
バツイチ介護員の清水穂香(ほのか)に、強面の交番巡査・武藤が近づけそうで近づけないシーンににんまりさせられながら、話は進んでいきます。
老人ホームでの殺人事件。
犯人が逮捕されて一件落着かと思いきや、施設内で第2の事件が発生。またしても第一発見者は清水穂香。さらに、第一の事件も逮捕された人物が本当に犯人なのか、分からなくなってきます。
穂香をつきまとう50代職員の河淵。優しい上司の穴見。軽いノリの音村沙織と、怪しいと思えば怪しくて、本を読む手が止まりません。
一方、風間は半グレ集団に弱みを握られて、オレオレ詐欺の捜査がしにくい状況になってしまいます。捜査対象に穂香の元夫がいたりして、後でつながってきます。
ミステリー小説って、怪しい人が実はシロで、怪しくない人がクロだったりしますよね。
この小説は、最後の最後まで真相が分かりませんでした。
分かった時のスッキリ感よ。
また、今作では低賃金で過酷な労働で知られる介護の世界が垣間見られます。
実は僕、福祉大学を卒業しております。専攻は障がい者スポーツでしたが、介護のことも少し勉強しておりました。
当時は使命感だけで勉強していました。
でも就活の時に色々調べてみると、福祉の業界は働くにはちょっとなあ、という思いから、僕は学習塾の講師を選びました。
穂香が老人ホームで夜勤をしながら、幼い男の子を育てる様子には胸を打たれましたね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は福澤徹三の小説『群青の魚』の読了記録でした。
「条川署クロニクル」というサブタイトルが付いているこのシリーズ。
Amazonでは全4巻というくくりですが、Wikiで福澤徹三を調べると、シリーズ作品としてはくくられていないのが不思議。
いよいよ次は現状でラストの『晩夏の向日葵』。
新田が『白日の鴉』でお世話になった老弁護士の五味さんが登場するようです。
楽しみ。
それでは、また。