【読了記録】白日の鴉/福澤徹三(痴漢に間違われる不運)
どうも、さっさです。
福澤徹三の小説『白日の鴉』を読みました。
ネタバレ無しの忘備録です。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
AmazonのKindle Unlimitedで前作『灰色の犬』を読んで、シリーズ二作目となる本作も引き続きポチりました。
博多弁のかけ合いが面白いんですよね。
全部で四作(2023年2月時点)あります。全部読みたいです。
読書用の端末はKindle Oasisを使っています。
あらすじと感想
製薬会社のMR・友永孝は、電車内で見知らぬ男女に痴漢の疑いをかけられ駅から逃走、新人巡査の新田真人に逮捕された。友永は無罪を訴えるが、留置場に収監されてしまう。後日、真人はある出来事から友永の無実を確信し、老弁護士・五味陣介に協力を求めるが―。留置場から拘置所、そして法廷へ。仕組まれた冤罪との闘いを徹底した緻密さで描く異色の警察小説。
「BOOK」データベースより
マジでかわいそうな男、友永。やってもいない痴漢に間違われて逮捕されてしまいます。
誤認逮捕に、冤罪の立証。
今作は振り回される友永と、振り回してしまった新田を追うのが面白い。
痴漢の疑いをかけた見知らぬ男女がしっかり悪役。めちゃくちゃ腹が立ちます。
最後にちゃんとぶちのめされろよ〜と願いつつ読み進めました。
世の殿方、お互い気をつけましょうね。
作中の解説によると、やってないのに「この人、痴漢です!」というズル賢い女性に出会ってしまったら、もうダメです。
その発言だけでたいてい有罪になってしまうそうです。目撃証言集めも犯行時の再現もそこまで緻密にやらんみたいです。たまらんすね。
そうやって賠償金をふんだくる輩、本当にいそう。
友永の拘置所での生活が惨めすぎます。同じ房内で、序列にこだわるチンピラのせいで満足に食事ができなかったり、いじめがあったりと、痴漢をしていないのにこんな生活をしなければいけないのかと思うと、やりきれません。
登場人物が何人も意外につながる展開は、後で振り返れば「ん?」と思いますが、ストーリーに夢中になれたので、まあよしです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は福澤徹三の小説『白日の鴉』の読了記録でした。
シリーズ二作目、面白かったです。
今作では、前作の主人公・片桐がチョイ役のイメージ。
条川署という場所が同じだけで、人物はあまり関係ないんですかね。
大沢在昌の小説『新宿鮫』シリーズの鮫島みたいに、いつも決まった誰かが中心にいるわけではなさそうです。
三作目も読みます。
それでは、また。