壬生義士伝 あらすじと感想
どうも、さっさです。
今回は2003年に公開された映画「壬生義士伝」視聴記録。
見たのは2021年9月15日。
見たきっかけ
2021年10月に映画「燃えよ剣」が公開。
その前に原作を読んでおこうと司馬遼太郎の小説「燃えよ剣」を読了。
小説「燃えよ剣」の読了記録はこちらから↓
「竜馬がゆく」「坂の上の雲」の映像作品があるのと同じように、「燃えよ剣」も何かないかと、Amazonプライムで「新選組」と検索。
「燃えよ剣」に関するものはなく、残念に思ったところ、パッと目についたのが「壬生義士伝」でした。
ふむ、どれどれ・・・「燃えよ剣」のおかげで時代背景が多少分かるようになっており、意気揚々と見始めました。
大まかなあらすじ
愛する者のために涙を切り、人を切る――― 浅田次郎の同名時代小説を『おくりびと』の滝田洋二郎監督が手がけた時代劇大作。 幕末の世、新選組に入隊した盛岡・南部藩出身の吉村貫一郎の波乱の生涯を、悲痛なまでの家族愛とともに描く。 主人公・吉村貫一郎役の中井貴一、彼のライバル斉藤一役の佐藤浩市をはじめとするキャスト陣が好演。日本映画界が誇る豪華な顔ぶれで贈る感動作!!
Amazonプライムの作品紹介より
岩手県盛岡・南部藩出身の吉村貫一郎。
勉強もできて、剣術も強い。多くの子供たちを指導していて、順調な人生を送っているように見えました。
しかし、度重なる飢饉で藩からの給金が滞ってしまい、妻、息子、娘、お腹にいる赤ちゃんを養っていけなくなってしまいます。
そんな状況で吉村貫一郎が考えたのは、脱藩して江戸へ出稼ぎに行くことでした。
当時、脱藩は大きな罪でしたが、お金を稼ぐために吉村は脱藩しました。
やがて、新選組隊士募集を聞いて、より稼ぐために加入して、京都で戦います。
作中序盤では、ある初老の男が、夜分に息子を連れて病院を訪れるシーンから始まります。
その病院で、吉村貫一郎の写真を見て、「どうしてこれがここに…」と回想シーンがスタートします。
どうやら初老の男も病院の先生も、新選組が活動していた当時の吉村貫一郎の関係者のようです。
果たしてどんなつながりがあるのでしょうか・・・
感想
・お金と家族を優先しすぎた男、吉村貫一郎が印象的。
吉村貫一郎はお金を稼いで家族を養うことが第1という男でした。
手柄を上げて給金をもらうときには、もっともらえないかと土方歳三に言いました。
新選組の活躍で、幕府から正式な軍として認められたときにも、「お手当はいかほどもらえるのでしょうか?」と、周りが浪士から幕軍に昇格したことで喜んでいる中、1人だけお金のことを気にするのでした。
世の中を動かすやりがいや、ただの道場剣士が出世して幕府に認められる武勇伝。こういったことが新撰組の隊士としての誇りなのですが、吉村だけは違いました。
吉村には「武士道」は関係ありません。仮に新選組がどうなろうと構わず、とにかくお金を稼いで家族へ仕送りする。これが最優先、というのが吉村の生き方でした。
・豪華キャストに興奮。
中井貴一、佐藤浩一、堺雅人、三宅裕司、伊藤淳史、中谷美紀・・・
知ってる人だらけで興奮しました。
同世代の人は、幕末の歴史が分からなくても、キャスト陣を眺めているだけで楽しめると思います。
特に中井貴一はプルーンのCMのイメージしかなく、印象がガラリと変わりました。
まとめ
いかがでしたか?
今回は2003年に公開された映画「壬生義士伝」の視聴記録でした。
吉村貫一郎の「武士道よりお金が大事」という価値観は、幕末の当時ではなかなか受け入れられませんでした。
現代でもお金に執着しすぎるのは、あまりよろしくないとされています。
お金は無ければ暮らしていけませんが、ただあればいいというものでもないです。
ただ、吉村貫一郎の一家にはお金が無さすぎました。吉村は金を稼ぐために脱藩の罪を犯し、新選組に加入したのです。
お金・仕事・家族・人生。
こういったことを今一度考えさせられる良作でした。
原作小説も読了しました。映画ではなかった、吉村貫一郎の妻のしづ、3人の子供たちのその後が描かれています。小説は「複数の人物による語り」というスタイルなので、映画が先だと少し戸惑うかもしれません。ですが、すぐに慣れます。
新選組や戊辰戦争といったことを知らなくても、楽しめるようになっています。興味はあるけど歴史に不安が…という人でも大丈夫。ぜひ読んでほしいですね。
それでは、また。