塾講師の日常。(教科書改訂の時は大変だ。)
どうも、さっさです。
今回は教科書改訂の時の、塾講師あるあるをお伝えします。
まずは、教科書改訂のことから。
どんな風に変わるの?
2021年4月から中学校の教科書が変わります。
大きなポイントは、英語の内容が増える、ということです。
単語が増えます。
これまでは中学3年間で約1200語を扱ってきましたが、今回の改訂で約1800語になります。
約1.5倍に英単語が増えるんですね。
1800語というと、1ヶ月あたり50語のペースで3年間ずっと続ける感じです。
文法も増えます。
例えば、中2でやっていた「不定詞・動名詞」が中1に降りてきます。
中3ではこれまでやってこなかった、仮定法や現在完了進行形が高校から降りてきて、やるようになります。
文法も内容が増えるんですね。
となると、塾では何が起こるかというと…
テキスト、映像授業の再編集、新規作成。
塾向けに販売されている教材を使っていればいいのですが、オリジナルの教材を使っている場合は、5年に1度の再編集大会がやってきます。
問題を1問ずつチェックして、未習単語は既習のものに差し替えます。これが大変。
また、文法の順番が変わるところがあるので、データを前後させます。
すると、前後させたことによって、未習単語が出てくるので、それも既習のものに差し替え。
仮定法など初登場の文法は、新たに作成しなければなりません。映像授業であれば、新たに撮影します。
模試の問題も作り直し。
オリジナルの模試をやっている塾だと、問題の作り直しが必要です。これも大変。
特に中1の1学期は、まだ習った単語が少なくて、「ある問題の答えが他の問題文に書いてある」なんてことがあります。そうならないように問題作成するのは、とても神経を使います。
授業の予習、組み立てが再び。
英語の教科書本文は、ガラリと変わります。
本文内容を押さえて、さらにどう教えるかの組み立てを3学年分考えるのです。これが1年間続きます。
社会の地理でも、「極夜」「変動帯」といった新しい言葉が登場します。
本来は予習や、教え方を考えることに時間をかけなければいけないところですが、新規生募集にも力を注がなければいけません。
この点、文系講師よりも理系講師の方が楽ですね。どれだけ教科書改訂があろうと、大筋は変わりません。予習のし直しということは、文系に比べると明らかに少ないです。
でも理系講師って、テストの度に生徒からの質問が殺到するんですよね。
そう考えると文系講師と理系講師ではどちらが楽なのかとか、これから講師になるならどちらがいいのかは、難しいですね。
未習なのに既習扱いになっている単語や文法の授業が必要。
例えば新中2は「不定詞・動名詞」が中2から中1に行ってしまうので、このままでは知らずに高校入試に突っ込むことになります。(そうならないように中学校でも授業をするところはあります。)
そういう単元の授業が必要になります。
定期テストの過去問がないからテスト対策授業で、腕が試される。
中間・期末テストの前は、過去問を参考にして授業をしています。
しかし、教科書改訂の初年度は、何がテストに出るかを予想しながらテスト対策をしていかなければなりません。経験が浅いと大変です。
苦手であれば、問題予想が得意な先輩講師をうまく頼りたいですね。