【読了記録】タイド/鈴木光司(柏田が貞子の謎に挑む)
どうも、さっさです。
鈴木光司の小説『タイド』を読みました。
ネタバレ無しの忘備録です。
「リング」シリーズ第6巻。2022年12月時点で最新巻です。
読んだ経緯
シリーズ第1巻『リング』を読んでどハマり。そのまま6巻まで来ました。
「読むの早っ」
って言われますけど、なかなか小説に手が出ない人とか読むスピードが遅い自覚がある人は、もっと流し読みをしていいんだ、ということを覚えておくといいですよ。
このシリーズはDNAや塩基配列や暗号解読、特に今作は役小角(えんのおづぬ)の伝説に関するところ、また過去作のストーリーの振り返りがよく出てくるのですが、そういうところはサーっと流し読みをすればOKです。
これらは本筋への布石に過ぎないので、内容がなんとなく分かれば、1字1句をしっかり追う必要はありません。どうせ読み込んでも、すぐに忘れます。
本筋が理解できて、途中でちょっとした名言が拾えればいい感じ。
僕はこんなスタンスで小説を読んでいます。
あらすじ
予備校講師の柏田誠二は、生きながら“石像”になってしまう不可解な病に伏した教え子の親友を見舞った後、病院内で突然身体の自由が利かなくなり、椅子から転げ落ちた。痙攣する手足、狭くなる視野、失われる言葉…まさか俺も!?恐怖に襲われる中、どこからともなくメッセージが届いたのはそのときだった―「こんどは、あなたの番よ」「リング」の呪いの謎が明かされる、シリーズ最高傑作!
「BOOK」データベースより
前作『エス』の重要人物、柏田が今作の主人公。少女4人連続殺人事件に至るまでの前日譚的なストーリーです。
予備校での教え子・理絵。柏田に接触して、ある暗号解読を依頼します。
入院中の春菜という少女。
ある日、急に石化状態になって動けなくなってしまいます。見舞い中の理絵が外の鳥の「チッチッ」と言うリズムに規則性があるような気がして、そのリズムをメモ。春菜からのメッセージのような気がしていました。
柏田は暗号を解読すると、どうやら緯度と経度を表しているようでした。
そこは、貞子の母親・山村志津子が自殺をした火口のある場所でした。
春菜は何を伝えたかったのか?
そして、春菜と同じように石化状態になってしまう柏田。今作も高山竜司がしっかり絡んできて、貞子の謎、竜司の謎の解明を試みます。
評価
☆☆☆★★(星3)
結末を知ると、よくできたストーリーだと一定の感動がありました。でもそれよりも、よく貞子関連でここまでつながるなあ、お見事!という印象の方が強かったです。
今作では貞子の母親・志津子のことや、竜司の出生に関することが分かります。
過去作で謎めいていたものが、「そうだったのか」と解き明かされていく感じは、なんとも心地良いです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は鈴木光司の小説『タイド』の読了記録でした。
1ヶ月くらいかけて6冊を読みました。最後の最後まで貞子と竜司が絡んできますね。
最初は不思議さと恐怖だけでしたが、途中から不思議を解明しようとする動きに目が離せなくなりました。
巻末の解説を書いた人は続編を希望していますが、7巻は出るのでしょうか。
今作のように前日譚的なことなら、まだ話ができそうな気がします。
ヒット中のマンガ『葬送のフリーレン』がそのスタイルですね。読者の反応に応じてストーリーをいくらでも変化することができます。
それでは、また。
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