ホワイトラビット/伊坂幸太郎(伊坂マジック初体験。作中で作者が語るっていいなあ)
どうも、さっさです。
伊坂幸太郎の小説『ホワイトラビット』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
読んだきっかけ
AmazonのKindle本、小説・文芸売れ筋ランキング1位(2022年8月16日時点)だったからです。
伊坂幸太郎。名前は本屋で見たことがありました。
ですが、小説は読んだことがありませんでした。理由は分かりません。歩んできた道に伊坂氏の小説がたまたまなかった。それだけのことだと思います。
上位レビューを見ていても面白そう。
「伊坂マジック」
僕も体感したいと思いました。
自分の殻を破る意味も込めて即ポチ。
結果、いい小説に出会えました。
オススメです。
あらすじと感想
兎田孝則は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。母子は怯えていた。眼前に銃を突き付けられ、自由を奪われ、さらに家族には秘密があった。連鎖は止まらない。ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り、警察は特殊部隊SITを突入させる。軽やかに、鮮やかに。「白兎事件」は加速する。誰も知らない結末に向けて。驚きとスリルに満ちた、伊坂マジックの最先端!
「BOOK」データベースより
「連鎖は止まらない」ってありますけど、これが本当に面白い。みんなどこかで繋がっていて、それぞれに事情を抱えているのです。
また、読んでいると正義と悪が頭の中でグチャグチャになって心地良い。善悪なんて所詮、環境次第なんだと分からせてくれます。
また、誘拐事件の話なのに、重たくならない。
それぞれのキャラクターも適度に深まりすぎずに、テンポ良く感じさせます。
この小説は兎田をはじめ、語り手や時系列が行ったり来たりしながら最終的に見事な着地を決めるタイプ。
行ったり来たりの印象は、東野圭吾ほど整ってはいません。でも、村上春樹ほど冗長でもありません。
ただただ心地良い。僕にはちょうどいいテンポです。
途中で伊坂さん自身による語りがちょいちょい入ってくるんですよね。
小説は色々読んでいるつもりでしたが、このパターンは初めて。
こちらの頭の中がいったん整理されて、ほんの一瞬休まる感覚。そして続きをどんどん読みたくなります。
衝撃でした。
まとめ
今回は伊坂幸太郎の小説『ホワイトラビット』の読了記録でした。
初めての伊坂作品は、衝撃のデビューとなりました。
未読の人にはかなりオススメ。
これから他の小説も読んで、伊坂マジックを体感したい。
それでは、また。
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