「ストロベリーナイト」[誉田哲也]あらすじと見どころ(ガンテツ、いいやつ)
どうも、さっさです。
今回は誉田哲也の小説「ストロベリーナイト」
あらすじ
溜め池近くの植え込みから、ビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見された。
警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子は、これが単独の殺人事件で終わらないことに気づく。
捜査で浮上した謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するものは?
クセ者揃いの刑事たちとともに悪戦苦闘の末、辿り着いたのは、あまりにも衝撃的な事実だった。
人気シリーズ、待望の文庫化始動。
「BOOK」データベースより
ドラマを先に見ていたので、登場人物のそれぞれで俳優さんが浮かんできてしまいます。
見どころ
・ドラマには無かった、姫川・菊田・井岡の三角関係。
ドラマでは姫川にとっての井岡って、完全に蚊帳の外で、菊田にもそんなに好意があるようには見えませんでした。しかし、小説では姫川の心の声がよく出てきて、見ていると菊田にもチャンスあるかもと思えてきます。
・グロテスクな描写。
カッターナイフで喉を切るとか、釘が付いたバットで人を殴るとかグロテスクな描写が出てきます。賛否両論あると思いますが、強烈で記憶に残ります。
・個性あふれる登場人物。
数ある刑事ものの中でも人物のキャラが光っています。
証拠しか信じない日下。老練のガンテツ。関西弁の井岡。ドラマのキャスティングも見事ですが、小説でも生き生きとしています。
・「ストロベリーナイト」とは殺人ショーの名前。
ドラマの名前にもなっている「ストロベリーナイト」。それはこの作品に出てくる殺人ショーの名前です。知らないと、ドラマ名の由来が気になってしまいます。
・姫川が刑事になったきっかけが描かれています。
佐田という女性刑事が殉職したことによって、姫川は刑事を目指します。なるほど。ドラマでは姫川が17歳の時にレイプされた時の描写がちょこちょこ出てくるのですが、いまいちピンときませんでした。小説を読んでスッキリしました。
・ガンテツ、いいやつ。
ドラマでは武田鉄矢が演じるガンテツ。公安出身でクセがすごい刑事。口が悪く、姫川にとっては日下と並んで天敵とも言える存在。ですが、ラストにかっこいいことを言うんです。「人間は前を向いて生きるしかない」って。武田鉄矢が言うと思っちゃうから尚更良く聞こえます。