【読了記録】三体/劉慈欣(地球外生命体による侵略。壮大すぎる。)
どうも、さっさです。
劉慈欣の小説「三体」を読みました。
あらすじと感想を書き残します。
あらすじと感想
物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。数十年後。ナノテク素材の研究者・汪森(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体“科学フロンティア”への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象“ゴースト・カウントダウン”が襲う。そして汪森が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?本書に始まる“三体”三部作は、本国版が合計2100万部、英訳版が100万部以上の売上を記録。翻訳書として、またアジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。
「BOOK」データベースより
最初は中国人の名前に苦労します。
例えば主人公の葉文潔は「イエ・ウンジェ」なのか「よう・ぶんけつ」なのかと迷います。僕は日本語読みで統一することにしました。この点を早く割り切れれば、読みやすさが増します。
葉文潔は中国政府に父親を処刑されたことから、人類への憎しみを募らせます。
そこへ、太陽系よりも遠くの星・三体世界からのメッセージ。
喜ぶ葉文潔。どうぞ地球を侵略しにきてください、という感じで返信します。
ただ、三体世界の宇宙船が地球に到着するのは450年後。
地球側で生存を望む人たちには、まだまだ襲来への準備ができそう。
途中でナノテク素材の研究者・汪森(ワン・ミャオ)もプレイする「三体」というゲームが興味深いです。
Vスーツというものを身に付けて、ゲーム内での触覚を体感しながら文明を発展させていくものです。このゲームである程度の水準に達すると、三体のメーカーから次のステージへと招待されます。
このゲーム、実は地球三体協会という、どうぞ地球を侵略してください、というスタンスの組織が開発したもの。
一部の知識階級の人たちプラス、アマチュアの中でも才能のある人をリクルーティングするためという目的もあります。
汪森はゲームを進めることができて地球三体協会の人たちの話を聞くことになります。
終盤では三体世界での場面もあります。
地球に向けて宇宙船を飛ばしたことと、さらに智子(ソフォン)と呼ばれる陽子くらい小さな人工知能を地球に送り込みます。これで地球上の会話やネットでのやり取りが全て三体世界に筒抜けとなります。
果たして地球の運命とは、と気になりすぎるまま次巻へ続きます。
まとめ
いかがでしたか?
中国人の名前が把握しづらいし、長いし、技術的な話も多いので、知り合いには途中でリタイアした人もいます。
でも、専門的なところはテキトーに読み流して、地球侵略をめぐる人間模様を中心に読めば、シンプルな話だと分かると思います。
オバマ元大統領が絶賛してましたね。
これを読んでいれば目の前の問題なんてちっぽけなものに思えてくる、と。
SFの魅力ってそこですよね。
壮大だから、今の自分の悩みや不安なんて小さなものだと思えます。
もちろん、悩みや不安なんかないという人でも面白いはず。
だって、450年後に地球に到着する三体世界の人たちの話ですから。
結末が気になりすぎませんか?
それでは、また。