綾辻行人

【読書記録】霧越邸殺人事件/綾辻行人

さっさ
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あらすじと感想

信州の山中に建つ謎の洋館「霧越邸」。訪れた劇団「暗色天幕」の一行を迎える怪しい住人たち。邸内で発生する不可思議な現象の数々……。閉ざされた“吹雪の山荘”で、やがて美しき連続殺人劇の幕が上がる。緻密な推理と思索の果てに待ち受ける驚愕の真相とは!?

Amazon商品ページより

本屋で裏表紙のあらすじを見て、「これ、『かまいたちの夜』みたいだな」と、昔やったスーパーファミコンのゲームのことを思い出して読んでみたら、引き込まれました。

次々と死んでいく人たち。洋館の怪しい住人。外は吹雪で電話も使えない。ミステリー小説好きにはたまらない設定です。

犯人は誰か。

これはかなり予想外の人物でした。小説では禁じ手といってもいいのではないでしょうか。あまりの衝撃にしばらく忘れない自信があります。

文庫本で688ページの分厚さ。

古美術の知識や北村白秋の童謡、終盤の探偵役の人物の時には1ページにもおよぶ長台詞。殺人事件が起こるたびになぜだ、誰の仕業だ、どうやって殺した、と状況を整理しながら考える場面。こういったところで文章量が増しています。

綾辻行人の小説は『十角館殺人事件』以来2冊目。独特な世界観、堪能しました。

本書の冒頭「もう一人の中村青司氏に捧ぐ」って書いてあるんですよ。中村青司って確か『十角館殺人事件』の重要人物ですよね。

つながりが序盤は分からなかったのですが、終盤で「あ、なるほど」と。確かに通ずるものがありました。

この小説は読後にどうこう、というより読んでいる時が楽しいというもの。電話が通じなくて外は吹雪。完全に閉ざされた世界での話。犯人は誰か。洋館の住人たちは何者なのか。火山の噴火、昔の事件の関係者が洋館に?

もう謎だらけで気になり過ぎる。

そんでもって、分厚い本なのに読むのが全然苦痛じゃない。

『かまいたちの夜』をやった人なら尚更一読の価値ありですよ。

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ABOUT ME
さっさ
さっさ
塾講師。読書家。
1982年生まれ。愛知県一宮市の塾講師。読書量は年間100冊以上。勉強のやり方、自己啓発や心理学、ビジネスや哲学関連は読み尽くし、現在は小説が中心。読了記録を書き残しています。参考になればうれしいです。
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