【読了記録】人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした/大木亜希子
どうも、さっさです。
大木亜希子の小説『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
読んだきっかけ
「映画.com」というサイトで原作小説があるものを探して、これにピンと来ました。
いつもミステリー小説が中心なので、たまには殺人事件がないものもいいかなー、と。
あらすじと感想
仕事なし、彼氏なし、元アイドルのアラサー女子。夜は男性との「ノルマ飯」、仕事もタフにこなしているつもりが、ある日突然、駅のホームで足が動かなくなった。そして、赤の他人のおっさん(56歳)と暮らすことに―。読めば心が少し軽くなる、元SDN48の実録私小説。
「BOOK」データベースより
元SDNですか。う〜ん、知らないなー。何の略なんだろう?
さすがにAKBやSKEは分かりますが、SDNとは。ちょっと考えてみよう。
…仙台?Nが謎。
…佐渡?Nが謎。
…まさかのシドニー?
分からん。よし、調べよう。スマホをポチポチ。
ん?「Saturday Night」だって?場所ちゃうんかい!
さて、56歳のおっさんと暮らすことになった亜希子。
このおっさん、ササポン(名字の笹本から)と呼ばれています。
実は僕、高校の時にササポン(名字の佐々木から)と呼ばれていたことがありまして、急に青春時代がプレイバック。まあ、たった1人の女の子から呼ばれていただけですけども。でもその子とはそこそこ親しかったので、つい思い出してしまいます。懐かしい。元気にしてるかな。
この小説のササポンはすごく大人。50代のバツイチ。
亜希子は元アイドルの美貌にも関わらず、恋愛関係には発展しません。
おっさんと1つ屋根の下で暮らしながら、亜希子のすったもんだを追いかけていくのが、この小説です。
芸能活動をしていても、バイトを辞められない。
自分からグループの名前を取ってしまったら何も残らないというプレッシャー。
読んでいるとアイドルの大変さが分かります。
仕事に恋愛に落ち込む亜希子。
そこに淡々とアドバイスをしたり、風邪を引かないように毛布をかけてあげたりするのがササポン。
この小説ではササポン側の心情が描かれていません。そこがまたいいのかな。
この状況で恋愛に発展してしまうと、また違った話になってきてしまいますからね。
男性読者からすると、正直物足りないところはありますけども仕方ないですね(汗)。
この小説を読むと、多くの女性読者に共感を呼ぶと思います。
元アイドルの太ってしまったアラサー女。色々大変なんだけど、ササポンの淡々とした優しさが温かい。そんな印象です。
全部で183ページしかないのに、第10話プラス文庫本で追加された2話という感じで、細かく話が分かれているのが読みやすい。
まとめ
いかがでしたか?
今回は大木亜希子の小説『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』の読了記録でした。
今まで男性作家のミステリーやハードボイルドをたくさん読んできました。
やっぱり女性の作家となると、人の描き方が違いますね。
急なコンパの前に無理やりおしゃれしようとするシーンがありますが、こういうシーンはなかなかないし、男性としては「へぇ」と思わされます。
また機会があれば、他の小説も読んでみようかな。
それでは、また。
Amazonで大木亜希子の小説『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』をチェックする
さっさが使っている読書端末KindleOasisをAmazonでチェックする