【読了記録】鵼の碑/京極夏彦
どうも、さっさです。
京極夏彦の小説『鵼の碑』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
読んだきっかけ
京極さんってレンガ本の人ですよね。
本屋で分厚い本を見ていて、存在は知っていました。
いつか読みたいと思いながらタイミングを伺っていたところ、2023年9月にこの小説が発売されたではありませんか。
Amazonで見たら1135ページ!
これは持っていられない。Kindle版で買いました。
あらすじと感想
百鬼夜行シリーズ17年ぶりの新作長編がついに!
殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。
消えた三つの他殺体を追う刑事。
妖光に翻弄される学僧。
失踪者を追い求める探偵。
死者の声を聞くために訪れた女。
そして見え隠れする公安の影。発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、
縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。シリーズ最新作。
Amazon商品ページより
発売日の2023年9月に買って、読み終えたのは12月8日。
その間コツコツ読んでいたわけではありません。
寄り道が多く、メインの事件の真相解明が全く進まない。だから1000ページを超えるわけで、しかもそれが京極イズムなんだろうな、とは思います。
でも、京極作品初見の僕には、誰の何を見ているのかさっぱり分かりませんでした。
チャプターがちょいちょい入れ替わって、登場人物が変わるのですが、関係ない話をずっとしてたりして、ついていくのが難しかったです。
千鳥ノブの「誰の何を見ょーるん?」って相席食堂ではおなじみのツッコミが頭の中を回っていたのです(涙)。
あと、漢字の表記が独特。
「識(し)っている」とか「慥(たし)か」とか「恰(あたか)も」とかスッと読めませんよね?!
もちろんルビが振ってあるんですけども、なかなか敷居が高かったですね。
読みづらさも手伝って、いったんリタイア。
再び手に取ったのが12月に入ってからでした。
中学生のテスト期間が終わって、仕事に少し余裕ができ、もう1度読もうと思いました。
ふと、難しい本の読み方を思い出しました。
「メインではないところはテキトーに読めばいい」
今作では明治時代に神社と寺が別れたくだりや、徳川家康と日光の関係、鵼という動物のあらましなど、事件に関係ありそうでなさそうでよく分からない話がたぁくさん出てきます。
それらはテキトーに読んで、メインストーリーに集中することにしたのです。
メインストーリー(僕的にですよ)は消えた3つの他殺体の謎と、日光で失踪した男の行方。この2つと思います。
これらに公安が関わってきて、話が大きくなっていくわけです。
公安が出てくるということは、例えば外国人の犯罪であったり、銃や麻薬、テロリストを追いかけたりすることが想像されます。
ドラマ「相棒」でたまにやる面白いやつです。事件が大物政治家の汚職に結びついたりして。
でも1つだけ忘れていました。
国家機密が絡むこともありますね。今回はコレ。
どんな国家機密で、3つの他殺体と失踪した男がどんなふうにつながるのか。
まだ読んでいない人はこれを軸にしてなんとか読み切って欲しいと思います。
途中から登場する中禅寺というおそらくこのシリーズの名探偵であろう人物が、最後に謎を鮮やかに解明していきますからね。
いやあ、しかし途中で鵼だったりキメラだったり、何か奇妙な雰囲気になるのが、独特な印象でした。
ミステリーかつホラーな感じ。
他の小説ではなかなか味わえませんよ。
まとめ
いかがでしたか?
今回は京極夏彦の小説『鵼の碑』の読了記録でした。
初めての京極作品、なんとか読み切りました。
独特な世界観。
このシリーズが長いこと続いているところを見ると、熱烈なファンが多そうです。
そんな京極ファンの人たちの話、聞いてみたいなあ。
それでは、また。
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