【読了記録】最悪/奥田英朗(「最悪」な3人の「最悪」な展開)

どうも、さっさです。
奥田英朗の小説『最悪』を読みました。
ネタバレ無しの読了記録です。
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読んだ経緯
Kindle Unlimited(月額で本が読み放題のサブスク)で見つけました。
犯罪小説を読み漁っているところで、ちょうどいいと思ってポチりました。
奥田英朗の小説は初めて読みます。
スマホやKindle端末での読書に抵抗が無ければこんなにいいサービスはありません。雑誌やマンガも読めます。
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あらすじと感想
不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化。
「BOOK」データベースより
川谷、みどり、和也。
結構長いページを使って、それぞれの暮らしが描かれます。
全体で500ページを越える量。
正直、途中で脱落しそうになりました(汗)。それぞれに苦労があるものの、3人がクロスするようなことは何も起きません。
80%を越えて、やっと3人が1つの場所に現れます。
そこから結末まではグイグイ読まされます。
それぞれ苦労を抱えての集合。
まさに「最悪」の展開。
誰が一番かわいそうかっていうと、やっぱり川谷ですかね。
僕も同じ2児の父。稼ぐために苦労をしているという感じで感情移入しました。近隣や従業員とのトラブルだったり、銀行と融資のことで揉めたりで危機的状況すぎます。3人集合してからの言動は印象的でしたね。
みどりもかわいそう。
銀行員として、窓口対応やセクハラ上司の相手をしています。みどりの気持ちよりも銀行のイメージの方が上司には大事で、セクハラを無かったことにされかけます。
和也は最初からヤンキー寄りなので、自業自得かな。
ギャンブル、恐喝などで日銭を稼いでいますが、ひょんなことからヤクザが絡んできます。まあ、仕方ありません。
評価☆☆☆☆★(星4)
「最悪」な3人と、集合してからさらに「最悪」な展開。よくぞここまで!というまさに「最悪」な状況が描かれます。その最悪っぷりがお見事。
これを読めば、「自分って、この人よりはマシかな」と思えるはずです。
ただ、500ページを越える量なので、読了までの道のりはなかなか長い。
正直、途中で読むのをやめたくなりましたが、3人が集合してからの面白さはハンパなく、最後まで読んでよかったと思います。
まとめ
いかがでしたか?
今回は奥田英朗の小説『最悪』の読了記録でした。
「最悪」な3人による「最悪」な展開は、読み応えがありましたね。Kindle版で読んだので推測ですが、文庫本だとかなり分厚いと思います。
Kindle Unlimitedで読みましたが、いいサービスです。
小説は買って買って読んでみないと分からないところがあります。
直木賞候補とか本屋大賞候補を何冊か読んでいますが、中にはピンとこないものもあります。
そういう時にKindle Unlimitedのようなサブスクであれば、つまらなかったら読むのをやめるのに抵抗がありません。(最新の直木賞候補や本屋大賞候補は、買わなければいけないと思いますが。)
次は『新宿鮫』シリーズに戻ろうかな。最近は普通のミステリーに飽きていて、ハードボイルドが好きです。
それでは、また。