【読了記録】発火点/C・J・ボックス(山も、人も)
どうも、さっさです。
C・J・ボックスの小説『発火点』を読みました。
ネタバレ無しで振り返ります。
青字をタップすると、Amazonの商品ページに行けます。
読んだきっかけ
日本のミステリーを読み過ぎてマンネリ気味なところがありまして、AmazonのKindle Unlimitedで海外ミステリーを探してたどり着きました。
この小説、調べたらジョー・ピケットという猟区管理官が出てくるシリーズものでした。
アメリカの大自然を舞台に、いろいろ事件が起こるみたいです。
Amazonではシリーズ第1作と書かれていて、全部で3巻とあります。
でも、調べたら講談社から既に12作が刊行されており、今作から創元推理文庫に変わって出ている事が分かりました。
ですので全部で15作が翻訳されていることになります。翻訳されていないものも含めたら22巻まであります。
「新宿鮫」シリーズよりも長いですね。世界中で翻訳されていて1000万部以上売り上げているそうです。
Amazonレビューでは「ピケット沼」と書いている人がいました。
読み始めたらハマって抜け出せなくなるかもしれません(笑)。
読書端末はKindle Oasisを使っています。
あらすじと感想
猟区管理官ジョー・ピケットの知人、ブッチの所有地から2人の男の射殺体が発見された。殺されたのは合衆国環境保護局の特別捜査官で、ブッチは同局から不可解で冷酷な仕打ちを受けていた。逃亡した容疑者ブッチと最後に会っていたジョーは、彼の捜索作戦に巻きこまれる。大自然を舞台に展開される、予測不可能な追跡劇の行方は。手に汗握る一気読み間違いなしの冒険サスペンス!
「BOOK」データベースより
アメリカ人ならではの言い合いや強がり、ユーモアなんかは読んでいて新鮮ですね。
地の文で心情が表現されることが多い日本の小説とは明らかな違いがあります。
カタカナの名前がたくさん出てくるので、最初は把握が大変。名前から男か女かも分からない時があります。
でも、そこは慣れですね。
海外小説が久しぶりだからしょうがない。
物語は逃走中のブッチを、主人公のジョーが追いかけるのがメイン。
アメリカの大自然の描写を非日常として楽しめるのが、この小説の魅力と思います。
タイトルの「発火点」から何が燃えるのか想像しつつ読みましたが、実際に山火事がありつつ、人の内面の発火点という要素もありました。
山火事から逃げるジョーたちの場面が今作最大の盛り上がるところ。
読み終えて、一般人でも銃の所持が認められているアメリカならではの話と思いました。
ブッチを見つけたジョーがたどり着いた真相も意外なもので、ちゃんとミステリーでしたね。
ただ、序盤から中盤にかけては何も起こらず、人物紹介のような流れ。
我慢して読み進める必要がありました。
この点はシリーズを1作目から読んでいれば、ジョーの家族のことを長い目で追いかける大河ドラマのような側面もあって、何も起こらなくてもジョーの奥さんや子供たちの様子に想いをはせるものと思います。
まとめ
いかがでしたか?
今回はC・J・ボックスの小説『発火点』の読了記録でした。
久しぶりに海外小説を読んで新鮮でした。
そもそも文体が違うし、気が強い人たちのかけ合いも面白かったです。
もし日本だったら、全部真に受けてケンカになってしまうことでしょう。
このミス1位の『われら闇より天を見る』も以前読みました。
でも、『発火点』ほどではなかったですね。
主人公ダッチェスの言動になかなか共感できませんでしたし、全体的に暗い印象で「面白い!」とは思いませんでした。
同じ海外ミステリーでも、やっぱり作家によって違うものですね。
これをきっかけに、ちょっと海外小説しばりで面白そうなものを探してみましょうかね。
それでは、また。