【読了記録】傲慢と善良/辻村深月
どうも、さっさです。
辻村深月の小説『傲慢と善良』を読みました。
2022年9月に文庫化。
Amazonの小説ランキングは定期的にチェックしていて、上位の作品の中からピンときたものを買って読んでいます。今回はそんな風で、この小説に行きつきました。
あらすじと感想
婚約者が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる―。作家生活15周年&朝日新聞出版10周年記念作品。圧倒的な“恋愛”小説。
「BOOK」データベースより
婚活で知り合った婚約者、坂庭真実が姿を消します。追う彼、西澤架。という話。
評価 ☆★★★★(星1つ)
結論から言うと、ミステリーでもラブストーリーでもない話で、楽しさも学びもありませんでした。
婚約者が姿を消す、という始まりは松本清張の『ゼロの焦点』や、秋吉理香子の『監禁』が浮かびます。
この2冊はどちらも名作。
辻村深月の作品傾向として、ミステリーはありません。若い女性心理を巧みに描くところがあるので、そっちを予想、期待しつつ読み始めました。
ところが読み始めて50%でリタイア(汗)。
真実が自ら意図的に失踪していて、その理由も勝手なものであると分かったからです。
「そんなことでわざわざ失踪しなくても…。言いたいことは溜めずにちゃんと言おうよ。」
というのが、率直な感想です。
表紙の女性が真実なんでしょうけど、こんな美人に70点って言ってる架もおかしい。
「そりゃ失踪されるわ。真実をちゃんと大事にしなさい」と言いたいです。
恋愛の話なのに、性的な描写がゼロというのもなんかなあ…。
ミステリー要素もない、ラブもない。かといって純文学でもない。
一体何なんだろう?と決して良くはない感覚になりました。
まとめ
今回は辻村深月の小説『傲慢と善良」の読了記録でした。
以前、『かがみの孤城』が話題で、中学生で読んでいる塾生もいたので、Amazonでチェックしてみましたが、どうもピンとこなくて買いませんでした。
「生きづらさ」を若い女性目線で語る。
これが辻村深月の小説の特徴です。ただ、ターゲットとなる読者の年齢層は10代〜20代、そして男性よりも女性の方が共感者が多いと予想します。
40歳で妻子持ちの僕が読んでも、特に楽しさも学びもありませんでした(汗)。
辻村さんの年齢がもう少し上がって、大人方向の作品を書くようになったら、その小説は読んでみたいですね。
それでは、また。
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